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Adobe CS3

2007年9月12 - 13日に大崎ゲートシティで開催された「The InDesign Conference: 東京」に関する特集ページです。


オープニングレポート


レポート

・オープニング挨拶
猪股裕一 (多摩美術大学教授) / ダイアン・バーンズ (TechArt International)



猪股氏による開会の挨拶の後、ダイアン・バーンズ氏による挨拶が行われた。1984年にDTPショップ TechArtを創設し、3年後、アップルジャパンに招かれ、日本の市場でDTPを普及させるために日本にやってきた。その当時は漢字Talk、PageMaker 1.0Jといった時代だった。そしてQuarkXPressなどが登場した。そして、InDesign 1.0が登場した。最初はInDesign は、なかなか普及しなかったが、InDesign CSから関心度が高まり、現在は、InDesign のトレーニングを行って欲しいと要求が高まるほどになってきたと述べた。


・nDesign、環境の未来
戸田ツトム (グラフィックデザイナー)



DTP化の道は、既存の印刷環境をデジタル化することに力が注がれてきた。ようやくその環境が整い、デザインそのものを考えるようになってきた頃に、InDesign の開発に関わることになったと述べた。そのコンセプトをイメージしたデータを制作し、それがInDesign 1.0 日本語版のスプラッシュスクリーンとして採用されたことを紹介した。



自身の制作環境を意識することが重要だと考えており、当時は紙が重要だったので、書籍の主力サイズ四六版のサイズなど、日本の制作環境にあった仕様が、最初のバージョンから採用された。

現在は、紙から、ディスプレイ環境へとシフトしていると指摘した。それは、制作者が、視聴する側の場所感が気薄になっていると述べ、そうしたリアル感を想像出来なくなってきた現在、どこにデザインを感じるのかが問われるようになってきていると問題提議した。

部数に見合った制作環境を考えてきたが、InDesignの登場によって、生産性に制限されることなく、デザイン性を追求することが出来るようになり、コンピュータの性能向上で、制作環境が高速されたが、それは、多くの仕事量をこなせることにメリットを見いだすのではなく、デザインを考える時間を多く得られると考えた方が良いのではないのか?と百合の花を例にとって説明した。

標準化によって複製というのが広がり、グローバリゼーションと呼ばれるようになる。デザインはデザイナーの個性でなければならないはずなのに、それが意識されることはなかった。しかし、InDesignの登場によって、デザインをもっと考え「唯一性」が重要になってくるだろうと述べた。

「なるべく多彩に、なるべく速く、なるべく幅広く使いやすい」

活版に依存したデザインレイアウトから脱却し、唯一性を追求することが重要なのではないかと提案した。



紙とディスプレイとの違いは、紙を触ることによって得られる触感が重要なんだと思える。戸田氏は、紙のピッチを調和したデザインを考えている。そうした、触感が読み手を離さない。もし、それが必要ないのであれば、すでに紙の書籍は無くなって、電子Bookへと移行しているはずなのだが、それは今でも実現されていない。求められていることは、電子化によっての利便性ではなく、デザイン性なのだと思うと述べた。

インターフェイスデザインについて、世界中で楽しまれている「あやとり」を例にとり、受け渡し方をグローバルに考える事は、それほど単純ではなく、かといって受取手が困惑しない事も考えてゆかなければならないと思うと述べた。


Adobe InDesign 日本事例と開発のいきさつ
モデレータ:猪股裕一

岩本崇(アドビシステムズ社マーケティング本部フィールドマーケティングマネージャ)
ナット・マッカリー(Adobe Systems社シニア・コンピュータ サイエンティスト)
中村美香(Adobe Systems社InDesignファミリープロダクツおよびIllustrator CCJK版担当プロダクトマネージャ)



1999年秋にInDesign 1.0 (K2)を出荷。コードネームの由来は、高いところを目指すという意味で、K2という山の名前を使った。開発期間は4年以上かかった。当初は英語版、日本語版を同時発売を予定していたが、アルファ版の段階で、別リリースする事になった。それは、当時のジョンワーノック社長が支援してくれて、社長自らによるバグレポートもおくられてきた。



2000年春にInDesign 1.5 (Sherpa)を出荷。スプラッシュスクリーンの蝶が蛾に見えたので、日本語開発版では、戸田先生の制作したスプラッシュスクリーンを採用した。

1998年に、InDesign 1.0 日本語版 (穂高)を文字にこだわるデザイナー向けツールとして開発を始め、2001年冬に出荷した。山の名前をコードネームとして採用したが、当時のマネージャーが軽井沢で過ごしたことによるものだった。

ナット氏は、Adobeはアメリカの会社です。 アメリカの会社は穂高が出るまではIllustrator、Photoshopなどをヒットさせてきたけど、 私たちが望んでいたのは本当に日本向けのソフトをつくることだったと説明した。 日本の出版業界はテキスト向けの機能が重要で、柔軟なレイアウト用紙での作業が必要だとわかった。 それまでの日本の印刷物制作は、一番美しい本や雑誌はコンピュータではなく専用システムや写植で作られていたことに驚いたと述べた。

デジタルフォントやDTPは10年前に日本に導入されたのに普及してないのはなぜか? について考え、最初はデザイナーからデザイナーワークをみて、どのようなところからコンピュータを入れられるか、いろんな専用システム等を文字の達人たちにきいて、色々な資料を作ったと説明した。

アメリカに戻ってから、日本の状況を説明するため、 日本の小学生は箱の中にバランスよく字を書く練習をする用紙を見せた。 これは、フォントを開発してきたエンジニアには初めての存在で、いままでとは違うベースラインが必要だということがわかったと述べた。




また、欧文フォントと日本語フォントについて説明し、当時のフォントの定義は曖昧だったため、 最初の頃は、あるフォントを変更すると字がずれるなど問題が多かった。 行送りの方向、基準点が欧文組版とは違うということが分かった。 幸いなことにAdobeの製品が使っていたコアテクノロジーのなかでフォントのコントロールができたと説明した。

最初はイミテーションであったけど、コアテクノロジーが向上し仮想ボディベースのマトリックスが定義でき、 アプリケーションからみると、 和文フォントの文字配置は一貫性を持つ事が可能になり、文字ずれの問題解消はこれで出来たと説明した。

従来の方式だと大きな文字と小さな文字を並べると、文字の下の部分に差分ができる。こういうのを日本の文字版の知識を取り入れることによって、アプリケーション側で解消したと説明した。また、縦書きもアプリケーションの中でしなくてはいけないので、欧文の改善が必要であったと説明した。

文字組版エンジンとか、縦書きとかプログラムをしはじめ、K2が終わった頃に、みんなのエンジニアと組んで穂高に取り組みましたと述べた。

2002年冬 InDesign 2.0 (Annapuruma)透明化と表組をサポートし、XMLもサポートした。

ある雑誌のデザインのリサーチを行ったところ、複数のデザイン会社に下請けに出していて、デザイナー、文章を書く人、オペレータ、などといった分業化されていた。そこで非デジタル化されていない独特のワークフローが存在する亊に驚いた。なぜなら、アメリカでは、20年以上前に無くなったワークフローだったからだと説明した。また、デザイナーが、直接文字レイアウトしない事もカルチャーショックだった。

我々は、まず、文字を良くすることをしたが、つぎに日本独自のワークフローが存在するということをアメリカチームに教えた。 日本では、デザイナーが文字を直接入れてなかったが、アメリカではDTPが入り、デザイナーがすべてをするようになっていた。日本では、ビジネス関係、人間関係もあるので、ワークフローを考慮する事が必要だということが分かったと説明した。

なので、デザインをしている人に、簡単にできるツールとして使ってもらって、次の作業者に渡してもらったら良いと考えた。また、Illustratorは日本ではなぜかページ物作といった、DTPツールとして使われている事がわかり、それも、当時は理解出来なかった。

日本では、そうしたIllustratorの使い方を何年も前から行っていて、それは、シンプルで使い易いと思っているからなのだろうと考えたと述べた。 InDesignも同じようにシンプルでより使い易くしたらいいと考え、InDesignはいろいろなものを集めて使うツールなので Illustratorとの互換性があればいいだろうと我々は考えたと説明した。

2003年秋 InDesign CS (Dragontail)。さらに天高く登ることを目指し、龍の名前をコードネームに採用した。Adobe Creative Suiteとなることとなり、各アプリケーション間との互換性を意識するようになった。バージョンが上がるにつれ、多くの機能が追加され、さらに日本語版は機能が多く搭載されたため、UIの利便性を向上することに力を入れた。

2005年夏 InDesign CS2 (Firedrake)、オブジェクトスタイル、Photoshopファイルのサポート、アンカー付きオブジェクトなどを搭載した。アメリカでは、ページレイアウトソフトウェアとして標準と呼ばれるまでに成長した。

段落行取りとCID文字組み、SING外字を採用した。

文字組エンジンが、UNICODEベースとなったが、UNICODEには、フォントによって、ある部分で幅や目的が違っていて、2000番台は、文字によって大きく違っている。それを解決するために、Adobeが定義したCIDベースに変える事で解決することがわかり、それを採用したと説明した。



2007年夏 InDesign CS3 (Cobalt)。このバージョンの開発から、予め製品機能強化のテーマを決めて、その開発をするようになり、非常に細かい部分にも手が入るようになった。

国内事例の紹介の後、InDesign CS3にある隠されたスプラシュスクリーンを紹介した。これを出すには、InDesignについて...の画面で「蝶」を英語で打つと出てくると説明した。


最後に、Illustratorでも非常に似た文字組が入って入るが、印刷の文字組を一番力を入れているのはInDesignであると述べ、文字、複数ページを扱うならInDesignでと説明した。



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