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Adobe CS3

2008年7月7 - 9日に青山テピアで開催された「The InDesign Conference: 東京 2008」に関する特集ページです。


9日セミナーレポート

セッションレポート

・タイポグラフィとInDesign
大日本タイポ組合
ひでちか氏
塚田哲也氏

文字で出来る面白いデザインを主軸に活動している大日本タイポ組合のひでちか氏と塚田氏が、実際に制作した本を説明する形でセッションが行われた。ゆるく楽しそうに語る姿が印象的であった。



InDesignとの出会いについて、5年くらい前にバルセロナで展示をする際、当時の作品を形にするために出版社の協力でInDesignでまとめた。やり取りが海外とだったのでPDFファイルを送る、というかたちであった。それからしばらく使っていなかったが、3年くらい前にV6の井ノ原 快彦さんの本のデザインをすることになり、それが2度目のInDesignとなった。表紙は猪原さんの顔をタイトルである「イノなき」という文字で表現していると語った。



現在は大日本タイポ組合の活動が15年になるため、記念に仕事をまとめた本を制作していると紹介し、InDesignの使い方として、文章も自分たちで作っているため、ライターにおかしいところをチェックしてもらっているが、戻ってくる文字を流すと改行がおかしくなるため、戻ってきた文章をまたInDesignの中でこねている。また、校正したときにはその部分の色を変えている。作品は一見して読める文字と実際に書かれている文字が違い、説明が必要なためデザイン本にも関わらず文字が多い。辞書っぽくするというコンセプトで作っているため索引を付けようとしており、作業は大変だと思っていたが、どうやら簡単に出来そうで感激した。さらに目次も簡単にできるようだ。何かしたいとき、調べればそれができるのがいい。と語った。



次にTDCの年鑑について、人の作品をより良く見せることを考えて作った。いろんなところから集まってくるので、いろんなタイポグラフィを使う合成フォントをつかってみた。数字は0から9までつくればいいことと、作品番号としての役割なので記号でもいいのではないか?という思いからノンブルは自作フォントで遊んでいる。レイアウトに関しては、フォーマットが無いので、見開きをセンターにまたぐなど大胆に載せている。二人で作るため何となく雰囲気が変わってしまうので調整しながら作業した。InDesignは他の人が同じファイルを開いているとアラートが出るのがいいと語った。



さらにInDesignについて、位置をそろえるのがぴたぴたしていい。イラストレータだとイライラする。配置するときに一度にできる。変な修復をされて怖いときもあるが、リンクをある程度修復してくれる。OS X問題がなくなり、フォントがモリサワパスポートになったことによって、作る側も印刷する側も楽になったからこそ、合成フォントで遊べる。Illustratorでも合成フォントはあるけど、InDesignの方が細かく設定できて面白い。InDesignについてあまりくわしくない僕らでも楽しみながら使えるソフト。などを挙げ、見開き2枚以上になったらInDesignで使ってくださいと言われていて、それならIllustratorでいいだろうと思っていたけど、これからはInDesignでもいいかもと語った。



セッションレポート

・驚愕のInDesign使い
祖父江慎(コズフィッシュ)



最初に、30歳で年を偽りアイドルデビューする小説「原宿ガール」について、扉の位置が始まりではなく0章が終わる所にある、内容に合わせて紙の色をかえている、カバーの中面を見させるための誘導を施しているなど、ぱっと見てわかる面白い仕掛けの他に、フォントに関しては、話す部分、文章、メールでのやりとりによってそれぞれ合成フォント設定をしていると説明。そして写植時代は文章がゴシックだとしても「。」や「、」はそのままゴシックを使うか、明朝を使うか指定するのが普通であった。また、ルビについてはゴシックが当時の主流だったとし、その理由なども説明した。



次に「幽」という小説誌について、小説とコラムでは合成フォント設定をかえ、小説はゆったりと、コラムはちょっと詰まった感じにしている。一冊の本では同じルールを使うのが一般的だが、用途に合わせて2つのルールを使い分けていて、さらに小説家によって合成フォントを変えてあると紹介。



詰めについては、詰めぎみなのはもともと雑誌に強かった講談社、逆にゆったりしたのは単行本をベースとした岩波書店。一般的には、ぶらさがりはあるがあたまのかぎの位置はあまり下がらない新潮社的なものが多いとし、InDesignの設定は言い回しがわかりにくいので、普通の日本語の組み方。という組がIあって、より講談社的、岩波的、なんて調整があったらいいのに。と話して会場を沸かせた。そして合成フォントでは「かな」を明朝体5号かなを横103%にしているが、3%なんてあんまり変わらないようだけど、読んでるときに効果的だとして、100%の時と比べてみせた。

次に子供向けの「幽霊学級」という本の合成フォントを紹介。

子供向けだと、教科書体っぽくしようとして、マークっぽい書体になってることが多い。子供向けなので文字を大きくするが、マークっぽい書体で大きくするとすかすかに見えてしまう。また大きな文字なのでひと文字ひと文字がはっきりみえるので、子供たちに向けて、「あ」の字はこの文字が好き、「い」の字はこれが好き、というのを選んだ。文字のきれいさにうっとりして、ページ数が少なくても充実感のある本にした。と合成フォント設定を見せると、あまりの設定の細かさに驚かされた。祖父江氏はデザイナーは人の作ったフォントをベースに、一個の書体が作れる便利な立場にあると語った。



次に、現在進行中である京極夏彦氏の本の設計を見せてた。初回の原稿をもらい、全体のバランスを見ながら組んでいる。京極氏はめくる感じも大切にしていて、次のページにうつる位置も計算して書かれているため、原稿を書くためにテンプレートを先にくださいと言われるが、だいたいの内容しかしらないうちにテンプレートを作らないといけないのが辛い。組み方は文章が出来てから調整すればいいかな?と考えているが1ページの字数や行数は動かせないのでがんばらないとなと思う。また、京極氏の小説は雑誌、単行本、文庫本と出して行く流れの中、行数や文字数によって文字位置が変わってしまう場合はそれを調整するために文章を手直しされる。レイアウトする側と、小説家さんと、印刷会社さんががっぷりという時代になって、本もだいぶ変わってきたと語った。



最後に、本をつくるとき、一番おもしろいのは、外側じゃなくて、中側じゃないの?って思ったりしています。でも、外も大事です。と話を締めた。

不思議ちゃん系で親しげに語る祖父江氏だが、セミナー最中に見せてくれる合成フォント設定の細かさ、フォントへの知識はものすごく、文字に対するあらゆる話が、写植時代を知らないものには新鮮であった。まさに、驚愕のInDesign使い!と納得して、今回のコンファレンス会場を後にした。


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