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Mac Treasure Tracing Club
August 2002 MACお宝鑑定団 
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「PCI Power MacをG4 800 MHzの性能にアップグレード!」

Sonnet Technologies新製品発表レポート

・先月開催された Macworld NY 2002 にて多数の新製品を発表し、Macworld Best of Showを獲得したSonnet Technologies社が新製品の国内発売に合わせて、本社インターナショナルマーケティング担当副社長のカール・セッパラ氏を招いての製品発表・説明会を開催しました。

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マーケティング担当副社長カール・セッパラさんと日本担当牧野さん



 メインビジネスで有るアップグレードカードについての発表した新製品は 5製品。

まず、PowerMac 7200シリーズ向けにリリースされた "CRESCENDO/7200 G3 500MHz" については市場予想価格 \42,800- となっており、同マシン向けの製品としてはコストパフォーマンスと速度のバランスが最も優れたアップグレードカードという位置付けでリリースされたとの事でした。

 続いて発表されたのは、Expo会場でも注目を集めたPowerBook G3(WallStreet)用のアップグレードカード "CRESCENDO/WS G4 500MHz"。WallStreet用のアップグレードカードとしては多少登場が遅れたものの、先行する他社製品で見られたような Mac OS 9.x以前のOSではスリープからの再起が出来ないというハードウェア固有の問題も、Sonnet製品ではきちんと解決しての発売開始となっています。ちなみに市場予想価格は \59,800-。数日中に第1ロットの出荷が開始され、その製品群に問題が発生しないようであれば来月にもバックオーダーを解消できる程度のボリュームで出荷を予定しているとの事でした。

 続くはPCI PowerMac用アップグレードカードとしては最速を誇る "CRESCENDO/PCI G4 800MHz"。PCIバスを6基持つPowerMacにおいて、下3基にPCIバス・マスターカードをインストールすると動作が不安定になるという問題を解消した上に、今まで対応できていなかったPower Computing社製マシンのような1部のMac互換機への対応も行うなど、地味ながらもしっかりとした改良が行われたアップグレードカードとなっています。

 また同製品で特徴的なのは、同社のカードのトレンドマークとも言える紫色に塗られた非常に小さなサイズの専用ヒートシンク。PCI PowerMacのCPUスロットにインストール出来るようにする為には小さなものでなければならなかったとは言うものの、同レベルのクロック数を持つPowerMac G4では非常に巨大な剣山のようなシンクが付いている事と比較すると動作に不安を感じざるを得ないのも事実。この問題については、Sonnet社のエンジニアリングチームも慎重に設計・検証作業を行っているので、β版のアップグレードカードであってもMacworld NYなどで3日間電源を入れっぱなしで駆動させても全く問題が無いほど安定動作するとの事でした。但し、ヒートシンクはかなり高温になるので、動作直後に分解してヒートシンクに触れるようなことはしない方が良いようです。

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CRESCENDO/PCI G4とTempoHD。
これは社内試作品 750MHzだが、それでもヒートシンクの小ささは驚き



 この製品がリリースされた事で、一部から言われているのは "ZIFソケットマシンのover 500MHz アップグレードカード"のリリースについて。これについて語る前には、CRESCENDO/PCI G4 800MHzの設計について多少の説明が必要でしょう。PCI PowerMacのベースクロック数は 50MHzで有り、PowerPCが9倍まで設定できることで事実上のアップグレード・クロック上限は450MHz。これに対して、クロックダブリングのような特許を取得しているノウハウを利用する事で 800MHzというハイクロックへの対応を実現しています。更に、500MHz以上のクロック数を持つPowerPC G4チップはPPC7455という型番のもので、これはデザインが大きく変更されている為に事実上に新プロセッサと同様の開発能力を必要とするものとなっています。つまり、G4 800MHzを実現するためには2つの大きな障害を乗り越える必要が有った訳で、その中でも比較的容易であったPCI PowerMac用のカードの方が先にゴールに到達して、製品化されたとの事でした。現在ではZIFモデルについても製品化の目処が付いたので、近いうちに製品としてリリースされるようです。

さて、アップグレードカードのトリを飾るのは、とうとうGHzに到達したアップグレードカード "CRESCENDO/ST G4 800, 1G" の2モデル。これはCubeも含むPowerMac G4に対応しており、純正のカードだけをリプレースし、ヒートシンクは付属していたものをそのまま流用するような設計となっているカードとなっています。

 Cubeにも対応する事で心配されるのが熱問題。これについては空冷ファンと専用の固定ネジ・電源ケーブル、マニュアルをセットにしたものをCubeキットとして販売店に販売し、販売店でのインストールを推奨するとの事でした。ただ、Cubeユーザーにはパワーユーザーが多いと思われるので、キット自体を販売してユーザー自身での取り付けを可能にすることも検討中との事でした。心配されているファンの動作音については「Cubeは静かなのがウリのマシンなので」幾つものサンプルを取り寄せたうえで最も静かなモデルをセレクトするので、気にならないレベルで収まるとの事でした。Cube用キットを購入せずにアップグレードカードのみを購入してCubeにインストールする事も技術的には可能であるものの、熱問題が有るので非サポートとなります。

 ちなみに、出荷時期は予定していた今月から少し遅れて、来月(2002年09月)となり、800MHzは市場予想価格 \79,800、1GHzモデルは \118,000-となっています。なお、このシリーズはPowerMac G4(QuickSilver)モデルには対応していません。

以上までがアップグレードカードの新製品ですが、非アップグレードカード製品も3種が新製品としてリリースされています。

 まずは、ATA 133インターフェイスを増設するPCIカード "Tempo ATA 133"。これは既存製品の ATA 100をリプレースするものであり、130GB以上のATA BigDriveへの対応と共に、Mac OS X環境でのHD以外のATAPI機器の対応を果たした製品となっています。ただ、BigDriveについては Mac OS X v10.1.5を除くMac OS XとMacOS 9での対応となっています。Mac OS XでのディープスリープについてはKernel Extentionをインストールする事で対応します。

 続くのは ATA133, Firewire, USB1.1/2.0 の3インターフェイスが1枚のカードに搭載された "Tempo Trio"。ATA部分はTempo ATA 133と同様、USB2.0についてはMac OS X環境でのみのサポートとなっています。

 この製品について「各インターフェイスを搭載したカードよりも安くない」という意見を言う人も居るものの、「1つのPCIスロットだけで、これだけのインターフェイスが搭載できる」というのが意義だと説明されました。確かに6基ものPCIスロットを搭載しているのは極一部のマシンだけであるので、これだけのモダンインターフェイスを1 PCIで実現してくれなければ困るユーザーは確かに多いでしょう。など、このカードについてWindows版も9月末には発売されるとの事です。

 最後の新製品は、2.5" HDをPCIカード上に増設する事でケーブルなどを取り回す手間を一切省きつつも、ディスク容量の増設を可能にした "Tempo HD"。これについては20, 30, 40GBのHDを搭載してあるモデルもラインナップしているものの、国内では搭載HDが無いブランケットのみのモデルを 市場予想価格 \14,800-にて 8月24日から発売します。なお、搭載HDのブランドについては指定・推奨は行わず、SonnetからHDを搭載した状態で発売するモデルでも発売時期に応じて使用HDを柔軟に変更してゆくとの事です。

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これ以上ないほどシンプルにHDを増設できる "Tempo HD"



 以上が Sonnet が発表した新製品ですが、こうして見てみると最新のプロセッサやテクノロジーにかなり速いペースで追従しつつ、常に安定した動作を可能にした製品のみをリリースしていることが見て取れます。

 注目される今週末発売の Mac OS X v10.2 への対応については、現状でMac OS X対応を果たしている製品についてはアップグレードカード・周辺機器を含めて全製品対応予定であるものの、詳細についてはOSが発売された24日以降に発表されるようです。ちなみに、Mac OS X v10.1.5でサポートが行われていない Tempo ATA 133シリーズでの BigDrive対応についても、現在までのテストでは v10.2 であればOSにExtentionなどを入れることなく対応が出来ているとの事でした。


[東@iBook User Group 代表]

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