Apple Retail Store report
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2001年5月19日に、バージニア州McLeanのタイソンズ・コーナーにオープンしたApple Retail Storeに関するページです。


Apple直営店「タイソンズ・コーナー」オープニング・レポート

・【開店】
Apple直営店のオープンは、ワシントン・ポスト誌のビジネス欄に掲載された全面広告や店舗をカラー写真で紹介した記事(「アップルは、小売りパイの一口目をかじった」)など、なかなかの話題性をもって迎えられました。当日の朝にはCBS系列のテレビ局でも取り上げられ、火曜日にSteve Jobs CEOが行ったストアでの会見を中心に放映されていました。店舗のある「タイソンズ・コーナー」は、ワシントンDC郊外にあるショッピングモールで、環状495号線の出口に隣接するため、車でのアクセスが非常に良いのが特徴です。他のモールと比べて高級なブランドショップが多く、全体的に上品で落ち着いた印象。オープンは10時からですが、筆者が到着した9時には、すでに40名ほどの行列が出来ていました。入り口には50 cmほどのアップルマークが白く輝き、店頭のウインドウの上にメニューバーを作ってAquaの画面を再現するなど、洒落た展示が並ぶ他のブランド・ショップと比較しても、ひときわ目を引く存在です。その後、行列は急激に伸び、最後尾が確認できないほどとなりました(数百名?)。開店が近づくと、どこからともなく「Apple! Apple!」の合唱が始まり、店内の電灯が灯されてシャッターが開くと拍手が沸き起こりました。

【子役まで登場?】
店内はモノトーンとMacOS Xをモチーフをしたデザインで統一され、Shop Differentの黒いTシャツを着た店員が笑顔で出迎えてくれました。入場できる人数が制限されたため、長蛇の列はますます伸びることになりましたが、店内は自由に歩き回われるほどのスペースがあり、店員とじっくり話を出来るなど、リラックスした雰囲気を保っていました。展示に関しては特に目新しい物はなく、また特売品に相当するような安売りはありませんでした。まさにApple Storeのオフライン版とも言うべき印象で、ショップというよりは、ショールームに近い印象です。キッズ・コーナーには、厳選された子供向けのソフトウェアがならび、低いテーブルと柔らかいソファが用意されていました。5歳くらいの女の子と男の子が、店員のアドバイスを聞きながらiMacを操作する様子は、「いかにも」美しい光景で報道関係者のフラッシュを浴びていたのですが、行列の中に幼い子供はいなかったので、これは「演出」と思われます。

【ソリューション】
展示の中心は、Apple製品そのものよりは、厳選された他社の製品と組み合わせた「ソリューション」であるように感じられました。Macと他社製品を組み合わせて使用する場合、相性が悪かったり実際には同時に使えなかったりする不安が常にあります。ユーザとしても「組み合わせて使えないから返品したい」とは言いにくいし、サポートも責任のなすりつけ合いになる事もあります。ソリューションという形で、実際に組み合わせを実演し「ここにある機器は組み合わせて使えますよ」という具体例を示すことが、この直営店の目的のように感じられました。例えば、デジタルビデオとPowerBook G4がFirewireで接続され、実際に店内や自分を撮影してiMovieで編集したり、音楽コーナーではMP3プレーヤとiMacの接続とデータ転送を解説するなど、まさに「デジタル・ハブ」の実演販売。もっとも、店員は商談よりも説明を中心に対応していて、自然で親切な応対です。また、単にカタログ文章やスペックやを丸暗記しているわけではなく、「偽物でないMacユーザ」を店員に採用しているように感じました(この過信が後の悲劇を生むことに...)。

【スピーカーを購入!】
筆者は、これまでも他の場所でharman/kardonのスピーカー・システムのサウンドを耳にする事がありましたが、雑然とした店内だったり、ボリュームが小さかったり、あるいは再生曲のセンスが悪かったり?で、購入したいという気持ちは起きませんでした。特に音響関連は、感覚的な要素が大きくカタログスペックだけでは決めにくいし、展示する際の環境やセッティングで、その印象が大きく変わります。この直営店では、harman/kardonのスピーカー・システムが接続されたiBookが「音楽には、この組み合わせで!」とばかりに低音の効いたリッチなサウンドを響かせていました。また、疑問があればすぐに目の前にいる店員に聞くことが出来ます。「アップルのProスピーカは、harman/kardonのiSubと組み合わせて使えるかな?」「う〜ん。大丈夫だよ。iSubはUSBだから」。筆者は迷うことなく、それが最高の組み合わせと確信し購入しました。しかし、ここで冷静な方なら気付くと思いますが、iSub単体はiMac350以降でしか利用できないし、Proスピーカ(別売)はPowerMac G4のDigital Audioでしか使えません。筆者の所有する機種は、PowerBook G3 (Firewire)です。通常のショップであれば十分な下調べの後に購入するのですが、筆者は無邪気にも店員の言葉をそのまま信じてレジへ向かってしまいました。

【お買いあげ!】
開店後30分でレジにも短い行列が出来始めていました。筆者の前の老婦人はiBookを、隣では若者がゲームソフトをどっさりと購入。ゲームやソフトは、決して種類は多くないものの、厳選された在庫を取りそろえていました。レジはiMacのブルーダルメシアンに、クレジットカードの読み取り機と5 cmくらいの小型カラー液晶タブレットが接続されていて、カードをスキャンした後、タブレットにサインすることで、その場で決済されます。これも「Macソリューション」の一つですが、タブレットの製品名や価格は不明とのこと。インクジェット・プリンタで印刷されたレシートは、音楽家サラサーテの名言が印刷された封筒に入れられて、直営店の電話番号とメールアドレスが記載された名刺が同封されていました。

1時間ほどで店を出ると、行列はひたすら長くなっていました。iSubの大きな包みを抱えた筆者に、陽気な米国人の声が飛びます。「おお!何を買った?」「スピーカーだ!」「そりゃ、いい選択だ!」。同じく店から出てきた婦人は、「まったく期待はずれよ。Mac OSXのソフトとか情報を見に行ったのに、ほとんど無かったわ。時間の無駄だったわ」。するとAppleに関心のなさそうな通りがかりの人が、「君たちはAppleを使っているのかね?ん?」という具合に、Appleの直営店を前にした不思議なコミニュケーションが成立していました。あるいは、これもJobsの狙いかも知れません。

【返品しました...】
帰宅後、PowerBook G3ではアップルProスピーカとharman/kardonのiSub(単体)は使えないことを確認した筆者は、慌てて電話をかけました。例のごとく自動応答で、数多くの選択肢から「ショップに直接接続する」を探し当てたところ、営業時間中でありながら留守番電話でした。これは通常の販売店では考えられないことです。言いしれぬ不安を感じて、閉店時間を確認すると午後9時半。仕事帰りにでも気軽に寄れる時間設定に感激しつつ、もう一度、タイソンコーナーへ向かいました。レストランが賑わう午後7時半を過ぎても、店頭の行列は続き、50名以上が入店待ちをしていました。返品である旨を言うと、すぐに店内に入れてくれました。「さっき買ったスピーカーを返品したいのだけど」「いいですよ。気が変わった?」「調べたけど、PowerBook G3では使えなかったので」「そうですよね。分かりました」と、気持ち良く返品に応じてくれました。米国では、多くの店で「気に入らなかった」というのが返品理由として成立するため、お国柄の違いもありますが、非常に好感の持てる対応でした。しかし、レジでの返品処理は、大勢のスタッフが集まり、とても苦労している様子でした。「なにしろ、世界で初めての返品ですから...」。

一抹の不安を感じさせながらもオープンした直営店ですが、AppleとMacユーザ、そしてそれ以外の人々をつなぐコミュニティになりそうな予感がしました。その後、harman/kardonのSound Stickを購入したことは、言うまでもありません。

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シャッターが上がります。フラッシュと拍手が! HOMEのコーナー。
中央の店員のおばさんはとても親切でした。

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キッズコーナーでの、ほのぼのした光景。
しかし、どうも演出のようです。
客の質問に、その場でバラシをしてくれる店員。
HDの換装方法を訊いているようでした。

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レジもMacソリューション。左の黒い箱は、
カードスキャナとカラー液晶タブレット。
ウインドウ・ディスプレイは、AQUAを再現。


文 iAoki、写真協力 iTomita




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