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Rovio Entertainment、Angry Birds の発表2周年記念セッション「Meet the App Developer : Angry Birds」を開催、ヒットのきっかけはバンクーバ冬季オリンピックの選手のひと言だった

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Meet the App Developer : Angry Birds

Meet the App Developer : Angry Birds

2011年12月15日に人気ゲーム「Angry Birds の発表2周年記念セッション「Meet the App Developer : Angry Birds」が、AppleStore, GinzaAppleStore, Pudongで同時開催されました。

Angry Birds を開発したのはRovio Entertainment社という フィンランドの開発会社です。


2003年にモバイルゲームのコンテストにおいて3人の大学生開発者が出会い、今後の開発方針を考えた際に「自分がやりたい事を叶えるには企業するしかない」と決意をしたことで創業されました。創業以降51本のモバイル向けゲームが開発され、52本目のゲームとして開発されたのが Angry Birdsだそうです。


Chief Marketing Officer の Peter Vesterbacka氏

Chief Marketing Officer の Peter Vesterbacka氏

Angry Birds の開発は 2009年03月の開始されたものの、他携帯電話向けの別プロジェクトと同時進行のために 8ヶ月もの時間が掛かってしまい、2009年12月11日にリリースされました。

ただ、この 8ヶ月という時間を利用して、iTunes App Store における販売傾向やユーザのリクエストを徹底的に分析し、洗い出した事によって、Angry Birds の「ステージを追加する」などの常に進化し続けるという現在のスタイルを組み込んでおく事が出来たという成果になっています。この Angry Birds のスタイルについて、Rovio 社 の Peter Vesterbacka氏 が「Angry Birds は『アプリ』と言うよりは、頻繁にアップデートされる『サービス』と考えている」と説明された事が印象的でした。


Angry Birds の開発で、これまでに無かった経験として挙げられたのは「(iTunes App Store は) 顧客 (ゲームプレーヤー) に直接届けられる環境である」という事。それまでの開発では、納品先の通信キャリアや携帯端末メーカーの意向がゲーム開発に色濃く反映されたモノの、Angry Birds は顧客の方を向いて、顧客のためだけを考えて開発出来たという事でした。

顧客の方を向いて開発した成果の1つが「ディスアビリティ性の向上」。操作系を単純化する事によって身体的ハンディを持つ人で有ってもゲームをプレー出来るようになっているだけでなく、「『スリングショット (パチンコ)』を使って鳥を飛ばすのが分かりにくい」という意見に対してはオープニングにパチンコで鳥が飛んでいるイメージムービーを挿入する事でライトゲーマーにも理解して貰いやすくするという解決法を折り込むなど、ゲーム参加での敷居を下げる各種取り組みが盛り込まれています。

このようにゲーム販売、ゲームアップデートのルールを変えた iTunes App Store において想定以上の大成功することが出来ただけでなく、その象徴的な場所である AppleStore で2周年を迎え、祝える事は非常に嬉しい事だと説明されました。


Anja Pärson 選手

Anja Pärson 選手

このように用意周到な上でリリースされた Angry Birds ですが、開発国の フィンランド では人気を集めたものの当初は他国での人気はイマイチ。

そんな折り、2010年のバンクーバ冬季オリンピックにおいて参加競技のスキーでクラッシュによる怪我をした スウェーデンの Anja Pärson 選手が「怪我をして退屈。だけど、Angry Birds で遊べるだけマシ」とインタビューで答えた事によって、EU と アメリカで一気にブレークしたそうです。


そして、2年目の今日の時点で 6億ダウンロードを実現しました。なお、アクティブユーザについては毎月1億以上という高いレベルを維持し続けているという事でした。


今後の展開についてですが「豚は悪意は無いんだけど、腹ペコだから鳥の卵を盗ってしまう」ということで、鳥の怒りは今後も続くだろうということでした。


Angry Birds Seasons

Angry Birds Seasons

現在は「Angry Birds Seasons」で季節感のある各種イベントを展開していますが、2012年には全世界各地で鳥の戦いが繰り広げられるようになる予定です。


日本オフィスに常駐する Antti Sonninen 氏

日本オフィスに常駐する Antti Sonninen 氏

これらの準備のために、日本を始めとして全世界各地に事務所を開設する準備を急ピッチで進めているという事でした。


Angry Birds Activity Park

Angry Birds Activity Park

また、2011年初頭より開始されているオモチャや ぬいぐるみ などのキャラクタ展開については今後も強化すると共に、Angry Birds の世界を体験出来るテーマパーク「Angry Birds Activity Park」をフィンランドなどのヨーロッパでは2012年前半、そしてアメリカへは 2012年後半に展開し、その後に日本・韓国・中国などでも展開するように準備中ということでした。


他にも、Angry Birds をテーマにしたコミックを出版したり、豚による美味しい卵料理のレシピ本を出すなどの、ゲームから入ってきた人がビックリするようなエンターテインメントを提供すると共に、アニメーションスタジオを買収したのでゲーム世界をもっと良く知ってもらう為に Angry Birds の世界観を描いたショートフィルムを 週1本の予定でリリースするという事でした。


なお、Angry Birds Rio で予告された映画については「制作は進んでいるが、何時になるというスケジュールはまだ発表出来ない」という事でした。

以上で発表が終わり。


Q&Aコーナーでは「Black Bird は爆発した後には、どうなるのか?」という質問に対して「魔法の鳥なので、また Black Bird に生まれ変わります」、「Mighty Eagle ことPeter Vesterbacka氏 にクリア出来ないステージは有るのか」という質問に対しては「Mighty Eagle さえ居れば全ステージをクリア出来るよ。正直なところ、全ステージ 3つ星では無い。明日、アメリカに移動する飛行機の中でもレベルを向上させるように頑張るよ」というような面白回答が飛び出しました。


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