iPad版の電子書籍だからこそ出来る機能を搭載した、デジタルじゃなきゃいけない電子書籍の例をピックアップ
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iPhoneアプリにも電子書籍は多数ありますが、iPadが登場してきて、電子書籍への注目度がアップしてきたので、自分が試した中で、これはと思う書籍を紹介いしておきます。
最初は、リクリートが販売しているiPadアプリ「じゃらん沖縄」です。
これは、マガストア 電子雑誌書店でも同じ価格で販売されているのですが、単独アプリの場合、興味ジャンルや行きたいエリア、掲載ページごとに、ショップとスポット情報を一覧で表示するデジタルインデックス機能や、掲載されている宿泊施設、レジャースポット、飲食店などの情報をクリックすることで、Google マップを表示できる地図連動機能が搭載されています。マガストア 電子雑誌書店で販売されている「じゃらん沖縄」には、こうした機能はありません。
以前、レビューにも書きましたが、旅行ガイドブックは「今の場所から移動するのに一番近い場所を探す」というのがとても面倒だと思いますが、このように地図連動機能があると、現地にいても、どこに、どのお店があるのかが分かるので、かなり便利な旅行ガイドブックになるような気がします。
こうした機能は、角川デジックス、iPad用電子書籍アプリ「ラーメンWalker横浜2010」などにも搭載されると、現地で探すのにとても便利なはずだと思います。
こうしたiPad向けの電子書籍だからこそ使える機能が装備されていると、紙以上のメリットが生まれて、デジタルじゃなきゃいけない電子書籍になると思います。
電子書籍ソリューションで、専用ビュワーを必要とする棚売りの電子書籍でも、機能の差が生まれ始めています。
電子書籍ソリューションの大手であるヤッパが開発した電子書籍ストアとして「マガストア 電子雑誌書店」と、楽天ブックスの「雑誌チラよみ+お買い物」があり、どちらも販売されている雑誌は、それほど違いがありません。
ただ、マガストア 電子雑誌書店の場合の立ち読み機能は、サムネイルがカバーフロー表示されて、拡大して読めないのに対して、楽天ブックスの雑誌チラよみ+お買い物は、立ち読み出来るページ数は少ないのですが、フルサイズ表示で見る事が出来ます。
また、幻冬舎の「GINGER」に関しては、楽天市場とのコラボレーションにより、掲載されているアイテムが、楽天市場内で購入出来るようになっています。
デジモノ家電の場合、商品名が正規表現で記載されていたり、型番が掲載されていたりと、比較的掲載アイテムをネット上で検索しやすくなっていますが、ファッションアイテムの場合、販売メーカーの記載はあっても、アイテムそのものの正規表現であったり、型番といった商品情報は、カタログ系雑誌でないかぎり掲載されていることはマレです。
そうした探しにくいアイテム検索が、電子書籍上のアイテムをタップするだけで表示してくれる機能はとても便利だと思います。
もし、これが雑誌チラよみ+お買い物で販売されている雑誌全てに広がったとしたら、同じ雑誌が販売されているとすれば、利用度は雑誌チラよみ+お買い物の方が高くなると思います。
同じiPad向け電子書籍ストアであっても、紙以上のメリットが生まれて、デジタルじゃなきゃいけない電子書籍ストアになると思います。
次に、Condé Nast Digitalの「WIRED Magazine」ですが、多くの部分は、広告主のためのインタラクティブ面に重きが置かれています。
紙面上のスペースは限られているため、広告として掲載したい情報量に制限がありますが、こうしたインタラクティブな構成を持たせる事により、広告として掲載出来る情報量が増え、広告掲載料が高く設定出来るというメリッットが生まれます。
読者側としては、主とする記事部分の内容が重要で、こうした広告スペースの価値というのもはどうでも良いのですが、主となる記事部分を見ると、本文の挿絵を切り替えることが出来るようになっています。
こうした挿絵は、本文イメージを膨らませるのに大切な要素の一つですが、それが、紙以上の表現力を持たせることが可能だという一つの例だと思います。
編集作業にあたっては、逆に、紙面に落とし込む場合、一枚の挿絵しか使えないことになると思います。また、キャプションを元に記事書き上げる場合も、採用点数が異なる場合も出てくるかもしれません。
単純に紙面を高解像度スキャンしただけでは、iPad版の電子書籍でなければならないという理由として弱いと考えているので、こうした機能性を持たせた電子書籍が出てくることで、iPad版の電子書籍でなければならない理由が増えるんじゃないかと思っています。