日本語の縦書き入力に対応した「Pages 5.0 for iOS」を試す
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Appleが、iPhone/iPad用アプリ「Pages 5.0 for iOS」をApp Storeにて配布を開始しています。
日本語、中国語、韓国語で、書類全体または個別のテキストボックスに縦書き入力できるようになりました。
システム環境は、iOS 11.0 以降となっています。
縦書き入力にあたり、テンプレートとして、基本に「空白(縦書き)」、ブックに「基本(縦書き)」「物語(縦書き)」とした3つの縦書き表示用テンプレートが用意されています。
日本語入力による縦書き入力の場合、iOSのシステム表示が日本語である必要があります。
テンプレートの「空白(縦書き)」を選択してみました。
今回の縦書き表示は、Core Textではなく、iWorks専用レイアウトエンジンが搭載されていて、日本語の場合「JIS X 4051:2004」(日本語文書の組版方法)および「W3C:日本語組版処理の要件」の標準表示に準拠しているようですが完全対応ではありません。
新規書類または縦書き以外のテンプレートの場合、右上の詳細>書類設定を選び、さらに右上の四角いボタンをタップし、種類タブにある「縦書きテキスト」を選択します。
なお、横書き原稿を縦書きテキストにレイアウト変更することも出来ますが、スマート注釈は破棄されてしまうようです。
Pages 5.0 for iOSで作成した縦書きドキュメントは、Mac用アプリの場合「Pages 8.0 for Mac」以降で縦書き表示および編集が行えます。
Pages for iCloud March 2019以降では、縦書き表示には対応していますが、編集はできません。
日本マイクロソフトの「Word 2016 for Mac」で作成した縦書き原稿をPages 5.0 for iOSで読み込んだ場合の互換性を試してみました。
Word 2016 for Macに含まれる游明朝書体を使用した場合、Pagesでフォントが見つからないとのアラートが表示されますが、フォントの置き換えをしなければレイアウトが崩れることはないようです。
縦書きのルビ(振り仮名)振りも可能で、熟語ルビ(グループルビ)表示になります。
縦組みの行の中で数文字(通常2、3文字。まれに4文字以上)の欧字や数字を、1文字分の高さで左横書きに配置する「縦中横」も可能です。
文字を選択してメニューバーを表示し、スワイプして表示される「横方向に回転」をタップします。
新しい目次表示「目次ビュー」で書類またはブック内を簡単に移動できます。
ワープロ書類の任意のページに目次を挿入できます。
Apple Booksに公開する場合も便利です。
グループ化されたオブジェクトを共同制作中に編集できます。
共同制作中のパフォーマンス自体も向上しています。