Logic Pro Xをチェック
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Appleが、プロ用に設計された新しいインターフェイス、ミュージシャンのための強力な新しいクリエイティブツール、そしてさらに多くの音源とエフェクトを特長とした「Logic Pro X」を販売開始したので、チェックしてみました。
なお、インプレッションはJapanLogicUserGroupの代表G.A.Cool氏に協力してもらっています。
Final Cut StudioがFinal Cut Pro Xへと劇的な変化を遂げたのとは対照的に、インターフェースデザインがGarageBand風にはなりましたが、旧プロジェクトファイルも読み込み可能で、ショートカットも引き継げるようになっているため、旧制作環境に対しての導入のし易さを考慮しつつ、まったく新しいアプリケーションとして開発されている気がします。
Logic Pro Xを最初に起動した時に表示される新規作成画面が、これまでのLogicスタイルから、GarageBand風の新規作成画面に変わっています。
テンプレートとして、Hip Hop、電子音楽、ソングライター、マルチトラックは継続され、R&B、ロックは無くなりました。
また、ギタートーンや音源の「探索」、マルチトラック・ステレオ・プロダクションなどの「制作」といったテンプレートも無くなっています。
モダンなインターフェイスに変わり、GarageBandユーザーの移行性が向上している印象を受けます。
トランスポートコントロールはウインドウ上部に、ライブラリがトラックヘッダの横に移動し、メニューも合理的に整理されています。
これだけ変化していても、ショートカットによる操作性は変わっていないため、Pro制作者が戸惑うことは少ないかもしれません。
旧Logic Pro 9ファイルを開いた印象としては、低音が豊かになっている感じがします。
複数のトラックを 1 つにまとめることで、複雑なアレンジを簡単に整理できる「Track Stack」は、トラックメニューからTrack Stackを作成を選択し「フォルダスタック」か「集約スタック」を選びます。
フォルダスタックは、複数のトラックを組み合わせて 1 単位として操作できます。個々のサブトラックのオーディオルーティングは変更されません。
集約スタックは、複数のトラックを組み合わせてオーディオサブグループに出力をルーティングでき、サブトラックからの出力はメイントラックに割り当てられている Aux にバス経由でルーティングされます。
Logic Pro Xはプロジェクトとして保存出来るようになり、プロジェクトの素材をプロジェクト内に直接保存することも、プロジェクトフォルダに保存することも出来るようになっています。
カットやミックスが異なるものなどを代替バージョンとしてプロジェクト保存したり、バックアップを使って、自動的に保存された以前のバージョンのプロジェクトに戻ったりすることもできます。
拡張子が.logicから.logicxに変更されています。
オーディオ素材のピッチをクオンタイズおよび編集できる「Flex Pitch」は、波形の上に音程と長さを表すオブジェクトが表示されます。
ピッチ検出処理を使ってオーディオトラックの内容が分析されてピッチが検出され、結果がピッチカーブにプロットされます。
オーディオのタイミングはトラック領域で編集でき、ピッチはオーディオ・トラック・エディタで編集できます。
トラックにMIDI FXが搭載され、Arpeggiator を使うと、あらゆるソフトウェア音源で再生できる高度なアルペジエータパターンを作成できます。
その他の MIDI プラグインでは、さまざまなリアルタイム操作を実行できます。
ミキサーのデザインが改良され、ゲイン・リダクション・メーターと新しいパン・モード・オプションが追加されています。
新しいデザインのマルチ機能エフェクトスロットは、プラグインの選択、起動、バイパスが簡単にできるようになっています。
ただ、ミキサー部分が大きいのでアレンジウインドウが狭く感じます。
独自のドラムキットと演奏スタイルを持つさまざまな仮想ドラマーをプロジェクトに追加できる「Drummer」は、Drummer リージョンごとに、音量、複雑さ、キットピースフォーカスなどの演奏パラメータを調整できます。
大きめのドラムアイコンボタンをクリックすると「Drum Kit Designer」が表示され、ドラムキットをカスタマイズするか組み立てて Drummer で演奏したり、ドラムトラックを手動で演奏または打ち込みしたりできます。
上部パネルの「Smart Control」を選択すると、画面に表示されるスクリーンコントロールを操作してトラックのサウンドをすばやく調整することが出来ます。
Smart Control に含まれるスクリーンコントロールをチャンネルストリップやプラグインのパラメータに手動でマップして、外部 MIDI ハードウェアで操作することもできます。
プラグインウインドウを開いて個々のパラメータを調節するよりも、Smart Control を使う方がすばやく作業できます。
共有に、GarageBand for iOS Ver.1.2.1から追加された「SoundCloud」と同じ機能が追加されています。
SoundCloudアカウントの他にFacebookアカウントを使ったログインにも対応しています。
このSoundCloud投稿機能は、Avid Pro Tools 11や、Adobe Audition CCなど最新アプリケーションでも実装されていて、最近の流行となっています。
書き出すに「プロジェクトをFinal Cut Pro/XMLに」が追加されています。
ビデオを含めて書き出すのか、Final Cut 複合クリップとして書き出すのかを選択出来ます。
Final Cut Pro XML に書き出すと、オーディオソフトウェア音源トラックがオーディオファイルにバウンスされますが、MIDI トラックは無視されます。
バウンスは必要に応じて自動的にリアルタイムモードに切り替わります。
iPad用Logic Pro Xリモートアプリ「Logic Remote」は、Macと同じWi-Fi環境下にある場合に利用出来ます。
Logic音源の演奏、Logicプロジェクトの操作、Logicセッションのミックスなどが行えます。
録音スタジオの外にあるLogic Pro Xを、スタジオ内から操作することが、純正アプリを通じて行えるようになりました。