日本語の縦書き入力に対応した「Pages 8.0 for Mac」を試す
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Appleが、Mac用アプリ「Pages 8.0 for Mac」をMac App Storeにて配布を開始しています。
日本語、中国語、韓国語で、書類全体または個別のテキストボックスに縦書き入力できるようになりました。
縦書き入力にあたり、テンプレートとして、基本に「空白(縦書き)」、ブックに「基本(縦書き)」「物語(縦書き)」とした3つの縦書き表示用テンプレートが用意されています。
日本語入力による縦書き入力の場合、macOSのシステム表示が日本語である必要があります。
テンプレートの「空白(縦書き)」を選択してみました。
今回の縦書き表示は、Core Textではなく、iWorks専用レイアウトエンジンが搭載されていて、日本語の場合「JIS X 4051:2004」(日本語文書の組版方法)および「W3C:日本語組版処理の要件」の標準表示に準拠しているようですが、完全対応ではありません。
Pages 8.0 for Macで作成した縦書きドキュメントは、iPhone/iPad用アプリの場合「Pages 5.0 for iOS」以降で縦書き表示および編集が行えます。
Pages for iCloud March 2019以降では、縦書き表示には対応していますが、編集はできません。
日本マイクロソフトの「Word 2016 for Mac」で作成した縦書き原稿をPages 8.0 for Macで読み込んだ場合の互換性を試してみました。
Word 2016 for Macに含まれる游明朝書体を使用した場合、Pagesでフォントが見つからないとのアラートが表示されますが、フォントの置き換えをしなければレイアウトが崩れることはないようです。
新規書類や縦書きテンプレート以外のテンプレートなどで縦書き入力する場合、右上にある「書類」を選択し、書類タブにある「縦書きテキスト」にチェックを入れます。
なお、横書き原稿を縦書きテキストにレイアウト変更することも出来ますが、スマート注釈は破棄されてしまうようです。
縦書きのルビ(ふりがな)振りも可能で、熟語ルビ(グループルビ)表示になります。
ふりがなを振りたい文字を選び、メニューのフォーマット>振り仮名を選択します。
親字1文字に該当するルビが振られる「モノルビ」の設定は用意されていないようです。
縦組みの行の中で数文字(通常2、3文字。まれに4文字以上)の欧字や数字を、1文字分の高さで左横書きに配置する「縦中横」も可能です。
文字を選択し、右上のフォーマットボタンを選択し、スタイルタブの詳細オプションから「横方向に回転」をクリックします。
一度回転させると元には戻せないため、やり直す場合は、横方向に回転させたテキストを削除し、再度入力する必要があります。
横方向に回転させた英数字を選択し、編集>変換>文字を全角にするを選択すると全角文字表示に変わり、同時に「横方向に回転」は破棄されます。
全文全角表示は新聞などで用いられる編集方法ですが、英数字が多いテキストの場合、かなり読み辛くなる場合があります。
テキストの修飾は「傍点で強調」「ゴマ点で強調」「ボールド」「アンダーライン」が用意されています。
縦書き表示の場合、傍点、ゴマ点、アンダーラインなどは右揃い表示となります。
横書き書類にテキストボックスを配置し、フォーマット>テキストタブ>スタイル>縦書きテキストにチェックすると、横書き文章の中に縦書き表示文を配置することが可能です。
このテキストボックスの縦書き入力は「Keynote 9.0」「Numbers 6.0」も対応しています。