キヤノン「PowerShot S90」をチェック(RAW編)
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キヤノンの「PowerShot S90」で、RAWデータの現像処理チェックしてみました。
RAW撮影は、オート撮影とローライトモード撮影では有効にはならないので、プログラム撮影で行なってみました。
RAWデーターを元に現像処理して、JPEGファイルに変換しています。元のサイズに対して解像度変更を行っていますが、現像処理時に編集しないで書き出しています。
最初は、RAW撮影時に一緒書きだしされるJPEGファイル(以下、カメラファイル)です。
次に、キヤノンの「Digital Photo Professional」で現像したJPEGファイル(以下、DPファイル)です。
これは、ピクチャースタイルを、デフォルトのスタンダードのまま現像したものです。
カメラファイルとDPファイルを比較すると仕上がり感が、ほぼ同じなのが確認出来ます。
PowerShot S90内の画像処理ソフトウェアは、Digital Photo Professionalのエンジンと同じなのかもしれません。
次に、Adobe Camera Raw 5.6で現像処理を行なったJPEGファイルです。
これは、ホワイトバランスが撮影時設定ですが、プロファイル情報は、カメラスタンダードではなく、Adobeスタンダードが選択されています。
そのため、ハイライトが若干高く、MacBook Pro (15-inch, Mid 2009)の右キーボード端当りなどが白飛びしています。
ただ、カメラスタンダードを選択したとしても、ビタミンウォーターの後ろにある背景のディテールは、Digital Photo Professionalよりも、はっきりと目で確認できるレベルなのが確認出来ます。
今度は、PowerShot S90のカメラに対応していないAdobe Camera Raw 5.5で現像処理を行なったJPEGファイルです。
これを見ると、レンズの歪曲収差補正がされていない状態で現像処理されます。
色味はAdobe Camera Raw 5.6と同じなのですが、レンズ情報を持っていないため、PowerShot S90のレンズ歪曲率がそのまま再現されています。
PowerShot S90に限ったことではありませんが、コンパクトカメラの場合、実際は、このようにレンズ歪曲収差が出るのは普通で、これを撮影時に歪曲収差補正処理を行っています。
なお、歪曲収差補正処理の過程で、画面端が上下5%ほど裁ち落としされているようです。
当然、液晶プレビューで見ているときも、リアルタイム処理されているので、一般の人には分からないようになっています。
こうしてみると、Adobe Camera Raw 5.6は、Digital Photo Professionalのカメラ歪曲収差処理に酷似していることが確認出来ます。
歪曲収差処理は同じですが、画像生成処理は独自の仕上がり感が出てます。
センサーの特性をちゃんと理解しているDigital Photo Professionalで現像した方が立体感が出ていている気がします。
一口にRAW現像といっても、なにで現像処理するかでかなり変わってきますね。
次に、4つのヒストグラムを比べてみました。
ヒストグラムの見方は、左が黒、右が白、高さは画素数を示しています。
これを見ても、カメラファイルとDPファイルの処理は酷似していて、黒潰れを抑えるように生成されている感じです。
Adobe Camera Rawの場合は、ブルーがアンダー寄りで、後からシャドウ量の調整がしやすいようにし、同時に白飛びを抑えるように生成されている感じです。