ビックカメラ有楽町店本館において、m-floのDJ ☆Taku Takahashi氏による新年度に向けて新しい生活を始める人たちに向けてクリエイティブなヒントを語るスペシャルトークイベントが開催されました。

☆Taku氏にとって、Mac とは大学時代からの付き合い。

プロとして活動するようになってからも使い続けていたものの、一時期 Windows XP などへ移行していたものの、近年の環境の充実ぶりによって Mac OS X に戻ってきたという、他環境での制作も経験しているミュージシャンです。なお、最近の制作環境は「Ableton Live」で作り始めて、最終的に「Logic Studio」で仕上げるというのが定番になっているという事でした。

一時期 Windows に移行したものの、制作環境を Mac OS X に戻したのは「Mac OS X だと『モチベーションが上がる』から」。より直感的に操作出来る上に、操作にリアルタイムに追従する様はストレスを感じない「制作が楽しくなる」環境であり生産性が向上するから Mac を使っているという事でした。環境を移行させた自身の経験から「他人に Mac を奨めると『ミュージシャンだから』とか『グラフィックデザイナーのための機械でしょ?』とか言われるんですけど、生産性の向上はどんな分野でも実感出来るハズ。事務で使う人ならWindows版との互換性が有る Office も有るし、Windows だって色々な方法で動く。どうしても Mac がダメだったら、薄くてコンパクトなのに超パワフルな Windows マシンとして使ったって良い。誰にでも楽しく使えるのが Mac の良さだから、まずは一度触って使ってみて欲しい」と語っておられました。

新生活を始める人に対して「まずは同梱されているアプリを使って貰うだけでも充分クリエイティブで楽しい生活を送れる」という事で、GarageBand による Euro系ミュージックの即興制作デモが行われました。

楽曲制作というと「楽器が弾けなきゃ...」とか「音楽理論を知らなきゃ...」と考えてしまい入り口で躓きがちですが、GarageBand であれば "ループブラウザ" で表示されているキーワードを選択するだけで統一されたイメージの音源が抽出されるので、それらを選択して並べるだけ。

プロとしての唯一のアドバイスとしては、「キー という欄に『C』とか『G』と書いて有るから、それは 1つの楽曲中では統一させる事」というのが有りましたが、これさえ守れば、あとは「演奏させながら『ここは盛り上がるところだから、もうちょっと盛り上がる音を追加しよう』『ここでチョット小休止』などと演奏シーンを思い浮かべながら、色々なパラメータを操作したり、更に音源を追加して行けば演奏中の楽曲へリアルタイムに反映されるので試行錯誤を出来る」という事で、「とにかく、作ってみるという試行錯誤をしてみて欲しい」というメッセージでした。

今回のデモでは、GarageBandにバンドルされている音源だけで1曲作り、「これだけでも充分楽しめる」と語っていた ☆Taku氏 ですが、「敢えて追加するのであれば」とチョイスされたのは「GarageBand Jam Pack の "Voices" と "Remix Tools"」の2種類。これらは「音楽の中でも DJ は特に流行り廃りが極めて速い分野だけど、これらは非常に高品質なループ集なので古さを感じさせずに色々なシーンで使える」という事で一歩進んだ制作をしてみたい人にお奨めという事でした。

以上で、デモイベントは終了。

この後のインタビューの場にて ☆Taku氏 が現在一番楽しみにしているのは iPad2 で動かす iMovie と語っておられました。これは「これまで Mac で動かす iMovie でも、あんなに楽しくビデオ編集出来たのに、それが あんなにコンパクトな iPad に収まる上にカメラまで内蔵されているんだから楽しくない訳が無い。パーティとか結婚式で皆の映像を撮って、その場で編集して、プロジェクタで映せば絶対に楽しく盛り上がれる!!」から。

利用シーンを思い浮かべて、それを実現する為のツールをフル活用しようとされている姿には学ぶべきものが多かったです。