リテールテックJAPAN 2011において、ビー・ユー・ジーが、iPhone などの NFC機能を持たないスマートフォンでも FeliCa 会員証サービスに似たサービスを提供出来る「Smart Sound Touch」(通称: SST)のデモを行っていました。

これは、FeliCa互換機能をサポートした既存NFC端末「ピットタッチ・ミニ S」に専用SSTアプリをインストール・起動させた iPhone を近付けると音声にてコマンドが発信されるというもの。

この音声を SSTアプリ が聞き取ると、音声としてデコードされて送信された URL を解釈して実行、Webブラウザなどで特定の URL へアクセスするというソリューションです。

テクノロジーとしては、NFC端末ピットタッチ・ミニ Sには 内蔵NFCユニット への供給電源を制御して省電力化を図る為に接近センサーが搭載されていますので、デバイスを近付けるとこの接近センサーが反応して、まずは NFC/FeliCa の電波を発信。その電波に対して反応がない場合には「iPhone などの NFC を持たないデバイスが SST を求めて近付いた」と判断して、SSTの音声コマンドを発音という動作手順になります。

コマンドが音声で発信されるために、騒音ノイズが心配されますが、これに対しては充分な耐性を持たせてあり、「走行中の地下鉄車内の騒音に相当する 80db の環境でも、iPhone を NFC端末 に 1cm 程まで近付ける事でコマンド送信が可能」という充分な強さを持っています。

iPhone にインストールする SSTアプリ は、インストール時にオリジナルキーを生成することで URL アクセスをした際にはアクセスした先のサーバにてアクセス元端末を区別する事が可能になっています。

iPhone の SSTアプリは近日 AppStore にて公開予定。

リクエストによっては、アイコン・インターフェイスなどをオリジナルのものに変更するだけでは無く、他の機能を追加した独自アプリの開発も受託開発にて行うという事でした。

NFC端末となる携帯型の "ピットタッチ・ミニ S" は納入台数によって多少の価格変動は有るものの、1台50,000円を切る価格。また、1週間程度の一般的な展示会であれば 1台10,000円程度でのレンタルサービスを行うことも検討しているという事でした。

また、単3電池3本という省電力で動作する携帯型NFC端末 "ピットタッチ・ミニ S" は最初に設定した特定のURLにしかアクセス出来ませんが、近いうちにPOS などと連動することで 一意のURLを発声出来るようにする据置型NFC端末の開発・発売も検討しているという事でした。