カーマイン・ガロ氏来日講演「情熱とビジョンは密接に関係する」
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20万部売れた「スティーブ・ジョブズ 驚異のプレゼン」著者カーマイン・ガロ氏が来日し、新しい著書「スティーブ・ジョブズ 驚異のイノベーション」のプロモーションを兼ねた講演が行われました。
カーマイン・ガロ氏は、議論のための土台を作ることに関して説明し、今回、続編を執筆うることになった理由は、前作がプレゼンテーションについて説明した内容なのにも関わらず、ビジネス書として読まれていることが分かり、リーダーシップについて書く事が必要だと考えたことがきかっけだそうです。
Apple創業秘話は、Steve Jobs CEOの自宅のガレージから始まったと言われているが、最初は、両親の予備の寝室から始まったということを知る人は少なく、「寝室からガレージに進出したというのが正しい」とジョークを交えて紹介していました。
常に「Steve Jobs CEOならどうしただろう?」と考え、複数の関係者やアナリストらかの情報をもとに「7つの原則」というのをまとめた本だと説明していました。
第1は、Steve Jobs CEOの言葉として「自分の好きなことをせよ」というのがある。お金を稼いだとしても墓場まで持っていく事は出来ないから興味はなく、それよりも、自分の何か好きなことをしたり、自分にとって何か意味の有る事をしてから眠りにつきたい。これはひと言で言うと「情熱」にほかならなない。
Steve Jobs CEOは、Appleに復活してから、Appleは情熱を持っていなければ世界を変える事が出来ないが、情熱を持っていれば世界を変える事が出来る。AppleのCoreになる部分の核心はそこにある」と語ったビデオを紹介し、これは、情熱を持った人々が、社会を良い方向に変える力を持っているということに他ならないと述べ「自分が何に情熱を傾けられるのか?」を考えてみると良いと思うと話してました。
第2は、Steve Jobs CEOは、人々がコンピュータを使える事に情熱を傾けていたのではなく、人々のクリエイティブを解放するようなツールを作る事に情熱を傾けていたと話してました。Steve Jobs CEOの言葉として「宇宙に衝撃を与えろ」「自分たちのビジョンにかける」と言ったと紹介し、1人ではイノベーションを起こす事は出来ず、それに惹かれて集まったエバンジェリストによって実現することが出来る。自分が持っているビジョンによって、どれだけの人々を魅了することができるかが重要で、それによって実現出来るかどうかが決まると話してました。
Steve Jobs CEOは、XEROXのパロアルト研究所で「Alto」を見たとき、Lisaを開発するきっかけとなったが、同じものをXEROXから見たとき、新しいコピー機を作ることしか考えておらず、同じ物を見ても、それをどう感じるかは人によって異なり、その見方は、持っているビジョンに依存すると紹介していました。
スターバックスのCEOはコーヒーを売ろうとしたのではなく、仕事と家庭の間の「第3の場」を作る事に情熱を傾けたことが成功に繋がったと紹介しました。スターバックスは、コカコーラのように特許を持ったレシピがあるわけではないから、働く人々によって心地よい環境を提供することにつとめ、「スターバックスは何を提供するのか?」のビジョンがはっきりしていたからこそ、成功した良い例だと思うと紹介していました。
情熱とビジョンは密接に関係していて、スターバックスはコーヒーを売る事ではなく、新しい場所を作る事に情熱を傾け、Appleは、誰もが使えるコンピューターを作る事を目標とした。コーヒーとコンピュータとかけ離れた企業ではあるが、その中にあるものは共通したものだと言えると説明していました。
この後、Evernote CFOの外村 仁氏が加わり、会場の参加者とのディスカッションが行われました。
最初の質問は、会社のビジョンも人のビジョンも変えられない。そうした場合はどうすればよいのか?の質問に対して、ガロ氏は、アメリカでもそうしたイノベーションを持った企業は少ない。ただ、Steve Jobs CEOは「他人の夢のために生きるなってことはやめろ。人生は短い」そう言っていると紹介していました。
創造性を発揮するために、Steve Jobs CEOは、色々な物を繋げてゆくことで導き出されると語っていて、MacBook Proのマグネティックコネクターは炊飯器の電源コンセントからアイデアを得て開発された。すでに世の中にあるものでも、それをどう利用するかで創造性が生まれることがあると紹介していました。
外村さんは、バーチャルなものではなく、実際に目で見て、手に触れることで物に対する感度が上がると思うと話してました。また、成功の秘訣は、時代背景や、タイミングなどもあり、成功者にインタビューすると「ラッキーだった」と答えることが良くあり、また、失敗した場合、その理由として「タイミングが悪かった」と答える経営者が多くいるが、それをそうか〜と受け取るのがアメリカで、日本では、失敗した理由を追求しようとする。タイミング的なものを理解しているか否かは大きな差ではないかと思うと話してました。
ガロ氏は、ミッションとビジョンとの違いは、ミッションは策定された後に引き出しにしまわれて忘れさられる。ビジョンは、常に方向性を示し続ける物で、はっきと分かりやすい内容の事だと話してました。
外村氏は、サンドヒルモールの日本食レストランに座ってるSteve Jobs CEOが週2回通っている店で撮影した背景にSteve Jobs CEOが座っている写真を紹介していました。
また、外村氏は、震災以後、シリコンバレーに転職しようとする人々が増えていて、自分の人生を変えるチャンスにする動きが増えているとも話してました。