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DTPの勉強部屋:第21回勉強会、InDesign 日本語版10周年記念「InDesign特集」に参加

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DTPの勉強部屋:第21回勉強会

DTPの勉強部屋:第21回勉強会

2011年8月7日にウインクあいち 小ホールにて開催された「DTPの勉強部屋:第21回勉強会」に参加しました。

@YUJI_idさんが主催する「InDesignの勉強部屋」が10周年を迎え、また「Adobe InDesign日本語版」が発売されて10周年(2001年2月発売)になるという事で、今回は「InDesign特集」と題した内容で行われました。


最初に「テキストフレーム」(マージン・段組)と「レイアウトグリッド」の違いを、5つの点で見比べながら紹介してました。

InDesignを使いこなす上で重要な段落スタイル、文字スタイルの説明が細かく行われてました。

この段落スタイルは、オブジェクトスタイルの編集から段落スタイル設定をオンにすると、作成した段落スタイル設定を使う事が出来るようになり、より便利に使えますと紹介してました。


続いて、凸版印刷紺野 慎一氏による、InDesign 1.0 日本語版から実装されている「レイアウト調整」機能についてのセッションが行われました。

会場の中でレイアウト調整機能を使っている人がいない状況で、そもそも使えるの?といった話しから始まりました。

レイアウト調整を使用にチェックを入れた時のデフォルト項目の中で、一番下にある「オブジェクトとレイヤーのロックを無視」がオンになっていて、これをオフにした場合との比較を交えながら紹介が行われました。

紺野氏の仕事では、書籍データ作成時に、書籍のカバーなども同時に作成するそうで、サイズが変わったり、背幅が変わってしまう場合などの作業時にとても便利に使えると紹介してました。

YUJIさんが、今後電子書籍コンテンツをInDesignで制作する場合、デバイスに合わせてサイズ調整を行う作業が発生することが多くなると思うので、このレイアウト調整は重要になると思うと補足してました。


続いて、Adobe InDesign CS5.5 日本語版の製品担当であるアドビ システムズの岩本 崇氏が、Adobe Digital Publishing Suiteなどの紹介を行っていました。

その中で、2011年機能強化計画の説明が行われ、現在、iPadやAndroidなどのタブレット向けデバイス向けの電子書籍制作しか出来ないが、iPhoneなどのスマートフォンにも対応する予定があることなどが明らかにされていました。

また、ePUB3.0のビューワの提供も予定しているそうです。


最後は、Adobe InDesign日本語版 発売10周年ということで、初期のAdobe InDesign日本語版から関わりのある、紺野氏に加え、現在の製品担当の岩本 崇氏、US Adobe Systemsのクリエイティブ&インタラクティブ ソリューション デジタルパブリッシング プロダクトマネージャー、中村 美香氏、元アドビ システムズでAdobe Creative Suite全般を見ていた、モリサワの姫井 晃氏が参加してのパネルディスカッションが行われました。

中村さんは、コードネーム「K2」と呼ばれていた最初のInDesign 1.0 英語版のテスターを行う事になり、このまま日本語版として出しても受け入れられるはずが無いとの結論に達し、社内で提言して日本語テキストエンジンを持った日本市場向けの製品開発が始まったと話してました。

姫井さんは、世界で販売されるアドビ製品の中で、日本市場用に開発した製品はInDesignしか無いと思うと話してました。

参加者から寄せられた質問をパネラーに聞く質問形式で進められ、最も会場からの質問として多かったという「今後、InDesign はどこに向かっていくのか?」に対して、中村さんは、Adobe InDesign の開発は、組版を追いかける形で進められていて、とても分かりやすかったが、現在は、印刷だけでなく、様々なデバイス向けに出力するといった機能が搭載されるようになり、そこに不安を感じているのではないかと思うが、Adobeが調べた調査結果では、世界市場において電子書籍制作を行っているのはわずか3%で、この出来たばかりの市場に多くの投資を行っているが、Adobe InDesignは、今だ大きな印刷市場を大切にしていることは変わらないと話してました。

YUJIさんが、話せないでしょうが、今後のInDesignについてはどうでしょう?と質問すると、紺野氏の「レイアウト調整」でも話しとして出ていた「異なるデバイスの画面サイズを調整する」オーサリング機能をどうするかを考えていて、レイアウト調整とは違う形で出ると思うので期待していて下さいと話してました。

岩本氏は、アップデートによって多くのバグ修正が行われているが、その修正項目の重要要素としてクラッシュレポートの数が重要で、クラッシュレポートは「イイエ」を押さないで送信して欲しいと説明されてました。数が多いと優先順位は上がるので重要なのだそうです。


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