アンカー・ジャパン、ワイヤレス充電規格取得予定の「Qi2」製品を展示。Qi2規格の仕様詳細が明らかに
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アンカー・ジャパンが、2023年11月1日にプレス発表会「Anker Power Conference 2023 Fall」を開催しました。
この発表会で、ワイヤレス充電の最新規格「Qi2認証」を取得予定のモバイルバッテリーや充電ステーションなどの新製品を2024年春頃から発売すると発表しました。
これらの製品自体は、2023年09月に開催された「IFA 2023」に合わせて発表済みでしたが、その時はモック展示でした。
2023年01月にWireless Power Consortium(WPC)は、AppleのMagSafeをベースにした「Magnetic Power Profile」(MPP)などを追加したワイヤレス充電認証規格「Qi2」を発表済みですが、実際の実装仕様などについては、WPCメンバーのみの開示で、現時点で非公開となっています。
イベントにおける製品説明のスライドで、Qi2認証取得予定の「Anker MagGoシリーズ」には、ワイヤレス充電部の中央に「Qi2」マークが入る予定であることが明らかにされました。
中でも3-in-1ワイヤレス充電器「Anker MagGo Wireless Charging Station (15W, Foldable 3-in-1)」は、マグネット式ワイヤレス充電部に加えて、置き型 ワイヤレス充電部の両方に「Qi2」マークが入った状態で紹介がされていました。
これはIFA 2023での発表時点では含まれていませんでした。
そして発表会では、Qi2認証取得予定の「Anker MagGoシリーズ」の実機展示が行われていました。
Qiのパワープロファイルには、最大5W充電が可能な「BPP」(Baseline Power Profile)、最大15W充電が可能な「EPP」(Extended Power Profile)、Appleの7.5W充電のようなメーカーが独自規格として採用する「PPDE」(Proprietary Power Delivery Extension)の3種類があり、Qi2では、これに最大15W充電が可能な「MPP」(Magnetic Power Profile)が加わります。
2023年01月にWireless Power Consortium(WPC)は、AppleのMagSafeをベースにした「Magnetic Power Profile」(MPP)などを追加したワイヤレス充電認証規格「Qi2」を発表済みですが、実際の実装仕様などについては、WPCメンバーのみの開示で、現時点で非公開となっています。
実機展示されていた「Anker MagGo Wireless Charging Station (15W, Foldable 3-in-1)は、Qi2規格取得前のモデルのため、プレゼンテーションで紹介された画像とは異なり「Qi2」ロゴは入っていない状態でしたが、iOS 17.1をインストールしたiPhone 15 Proをマグネット式ワイヤレス充電部にマグネットマウントしてみたところ、MagSafe充電器と同様のサークルアクションマーク表示がされました。
Qi2規格のマグネット式ワイヤレス充電は、MagSafe充電と同じ表示動作となりますが、これはiOS 17.1以降からとなるようです。
Made for MagSafeは、トランスミッターとレシーバーは360KHzの周波数で動作し、従来のパワー・プロファイルに比べて4倍高速にデータ転送でき、認証も高速化されています。
次にQi2規格取得前のワイヤレス充電パッド「Anker MagGo Wireless Charger (15W, Pad)」に、iOS 17.1をインストールしたiPhone 15 Proをマグネット式ワイヤレス充電部にマグネットマウントしてみたところ、MagSafe充電器と同様のサークルアクションマーク表示がされました。
この製品で分かる事は、Qi2規格のマグネット式ワイヤレス充電部のマグネットアレイ形状は、Accessory Design Guidelines for Apple Devices R13から追加された「マグネットリング」形状サイズと同じではあるものの、MagSafeの接続位置を固定するオリエンテーションを示す「オリエンテーションマグネット」を必要としないことが分かります。
展示されていたQi2規格取得予定のワイヤレス充電ステーション「Anker MagGo Magnetic Charging Station (8-in-1, 67W)」は、最大7.5Wマグネット式のワイヤレス充電が可能な「Anker 637 Magnetic Charging Station (MagGo)」と同じデザインのまま、最大15Wマグネット式のワイヤレス充電が可能なモデルで、どちらも希望小売価格は9,990円となります。
この製品から、Made for MagSafe仕様をベースとした「Qi2」規格は、MFiライセンス料が発生しなくなるため、製品価格が下がるというメリットが生まれるということが分かります。
Anker MagGo Wireless Charging Station (15W, Foldable 3-in-1)に加えて、ワイヤレス充電ステーション「Anker MagGo Wireless Charging Station (15W, 3-in-1 Pad)」や「Anker MagGo Wireless Charging Station (15W, 3-in-1 Stand)」は、Apple Watch 磁気充電部を装備しています。
このApple Watch 磁気充電に関しては、Qi2規格に含まれず、従来のMade for Apple Watchを必要とする部分となると考えられます。
Qi2規格認証取得予定製品が、2024年春頃となっている理由に関しては、WPCによるワイヤレス充電コンプライアンス試験の開始が当初より遅れている事による所が大きく影響しているようです。
そのため、製品としては完成していて2023年末までに発売可能だったのが、2024年春頃の発売へとスケジュールが遅れてしまっているようです。