ビジネスセミナー「注目される“Twitter(ツイッター)”国内でのビジネス活用事例とポイント」レポート
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アカデミーヒルズ主催で、2009年9月30日にアカデミーヒルズ49にて開催された「注目される“Twitter(ツイッター)”国内でのビジネス活用事例とポイント」に参加しました。
モデレーターは、ニューズ・ツー・ユー代表取締役の神原弥奈子氏が行い、CGMマーケティング取締役COOであり、デジタルガレージ上級執行役員グループCEO室マーケティング担当の佐々木智也氏による講演が行われました。
なお、会場は撮影禁止だったため、配布された資料を撮影してアップ対応しています。
最初に、デジタルガレージの説明を行い、Twitterは、同社のポータルブログセグメントに所属しているサービスだと説明してました。
同社は、Twitterのビジネス活用を推進している立場で、2年半前にTwitterを導入しはじめた頃は、シャドーボクシングしているような状況で、何が面白いのか未知数状態だったと話しました。
Twitterは、Goggleに売却したBloggerを立ち上げた人としても知られるEvan Williams氏が創業した会社で、サウンフランシスコのダウンタウンで現在60名が働いているそうです。
Twitterには、Union Square Ventures、Spark Capital、Benchmark Capitalなどが出資していて、日本から出資しているのはデジタルガレージのみだそうです。
2008年1月にTwitterと資本・業務提携を結び、日本語展開を支援する形で活動していて、2008年4月にTwitter日本語版のサービスを開始したと説明してました。その時に、右上に広告枠を同時に開始したそうで、これは、アメリカのTwitterでは行なわれておらず、日本独自の広告掲載枠として始めたと説明してました。理由としては、途中から始めるよりかは、最初からある形の方が良いだろうと判断したからだそうです。
Twitterは、アメリカ、日本を含め著名人による利用が増えている状況で、Twitterは全てのデーターを公表していないので、第三社による調査による資料しかないが、ビデオリサーチインタラクティブによるTwitterのサイト訪問者数推移を見ると、2009年8月時点で193万人という調査結果が出ていると説明してました。この数値の信頼性に関して、CGMが回しているバナー数から、この数値はだいたい合っていると思われるとコメントしてました。
ただ、この調査結果は、ビデオリサーチによる調査なので、携帯電話等の数値は入っていないため、実際は200万人ぐらいは使っているんじゃないかと思うと話してました。
ニールセンオンラインによる2009年4月の調査結果によると、男女比が「75:25」だったのが、6月になると「58:42」となり、女性の利用者数が伸びていることがわかると説明してました。
独自にTwitter上でアンケートを調査した結果20〜30代が多いが、現在、モバイルからのTwitterアカウント登録が出来ないので、PCユーザーで登録してから携帯を使うという流れがあり、まだまだ伸びる余地はあると説明していました。
広告掲載枠にNOKIAの広告を掲載したところ痛烈な批判を浴びる結果となったが、それだけフラットで気軽につぶやけるということで、広告主にお詫びしながら、そのレスポンスの早さを紹介したということがあったそうです。
この時に、広告ビジネスはいけるんじゃないかと考えたが、単純な純広ではCTRは芳しくなく、アカウントに連動したPRマーケティングを展開しないとCTRを高めることは難しいということがわかったと説明してました。
純広として、Twitterのユーザーとマッチした商品であれば、かなり反応が良く、日本だけで独自にマイクロソフトのWindows 7先行販売を行なったところ、かなり反応がよく、2日で完売したということが起こったそうで、このままの成長率が続くと、209年9月末には1億IMP/月に到達しそうだそうです。
Twitterが普及している理由として、APIをオープンにしているため、モバツイッターやiPhoneアプリがたくさん出ていて、より使いやすいアクセスツールが多く存在すると説明していました。
140文字の理由については、SMSが160文字までという制限があり、アカウント名を除いて140文字でちょうどいいということで決められたそうです。
Twitterが提供する価値として、人対人で広まるということが上げられると説明し、Twitter独自の日本語検索機能はチューニングが足りないので、テクノラティチームのノウハウによって高めていきたいと考えていると説明してました。
ブログは、ターゲットを決め、きちんとしたコンテンツで発信するのに向いていて、Twitterは不特定多数に情報を広める力があると考えているので、ブログへの誘導などに利用したり、TwitterのTweetsをブログにまとめたりと連携性も高いのが特徴だと説明していました。
デジタルガレージとしては、日本の携帯電話でTwitterを普及することが命題となっているそうです。
メールマーケティングとの違いについては、コストが掛からない点と、Twitter側が個人情報を持つので、サービス提供側が個人情報を持つ必要がないというのがメリットとして上げられると説明していました。
個人Twitterアカウントユーザー増に加えて、企業ユーザーアカウントも増えていると説明していました。利用方法は様々で、企業と生活者の間をTwitterでコミュニケーションを図っていきましょうと提案していて、より簡単で、より緩い関係でコミュニケーションが取れるのがTwitterだと説明してました。
Twitterのマーケティング事例
SONY PICTURES ENTERTAIMENTがターミネーター4のレジスタンスとしてTweetsしていた。ちゃんとコミュニケーションしていたのが特徴
デルは、DellOutletを公開し、希少価値をTweetsしていたので、120万人のフォロワーがいて、フォローするとクーポンコードが発行される。その他に80以上のアカウントを使い分けてユーザーニーズを充実させている
Nakid Pizzaは、店の前にTwitterアカウントを載せているほど積極的に使っている。半径5km以内が商圏なのに売上の15%がTwitterユーザーだった。
CISCOは環境問題を積極的に展開している
マツダのロータリーエンジン40周年記念企画を行なった。ファンと繋がるエンゲージメントマーケティングが可視化出来るのが特徴的
ジェットブルー・エアウェイズのアカウントにカウンターに人がいないとつぶやくと、10分以内に向わせますと返信したりすることで信頼関係が築ける
Yahoo!ショッピングのTweetsも支持されている
2009年3月にMicrosoftがスポンサーとなり、大手企業の幹部のTweetsをまとめたサイト「ExcecTweets」を開設している
ボット活用事例
食べログのAPIを使って、Tweetsすると、食べログのDBから情報を探し、自動返答する機能を搭載している
レシピッターに食材をTweetsすると自動返答してくれる。これにより開発者がトラフィックを稼ぐ
ドロチッチなうに対して、自動ボットが立ち上がり、江崎グリコが開発者に感謝のメールを送った。
CNNには番組毎にTwitterアカウントがあり、放映以外にコミュニケーションをとる方法として展開している
サンフランシスコの書店にはTwitterコーナーが出来るほど広まっている
BESTBUYが、Twitterのアカウントを露出させたTV CMを展開している
カレントTVは裏で20人のスタッフがチェックしてからTV画面に映し出している。日本でも年末番組で連動出来ないかと提案しているところ
ワールドビジネスサテライトで放送されたところ、福助のCTR数は6倍に増えたそうです。
ビジネス向けのTwitter運用支援ツール「Tweetmanager」は、発信管理、受信管理を一括管理でき、時間設定でTweets設定したりも出来るそうです。
また、フォロワー数の推移管理や、RSSで自動配信設定などに加え、担当者がTweets設定を切換えることが出来る機能なども搭載されているそうです。
Twitter公式ナビゲーター「twinavi」はTwitter活用をフルサポートするサービスで、開発者向けエリア、ユーザー向けエリア、企業向けエリアに分け、様々な情報を発信していくつもりだそうで、著名人カテゴリーも実装する予定だと説明していました。
収益に関しては、Twitter社はユーザーを増やしてからマネタイズしようと考えていて、企業利用は有料化できるのではないかと考えていて、日本で展開している広告ビジネスを融合して収益に結びつけていきたいと考えていると説明していました。
ディスカション
総選挙に合わせて展開した「Follow選挙」は、アメリカの場合、大統領選挙時に発言制限を完全に外して展開していたが、日本では、それが出来ないということで、選挙に関するTweetsをまとめて、ハッシュタグ選挙を拡げるつもりだったが、それ以前に非常に多くTweetsされていることがわかったそうです。
ユーザーが独自に始めた機能を吸い上げて、Twitter本体に実装することを積極的に行っている。例ReTweets
本人認証を行なうことは、著名人だけでしか出来ておらず、企業アカウントを含めて認証確認が出来ていない状況
企業の関心は高いが、どういったメリットがあるのか分からないので、事例を見てからといった感じで足踏みしている状況
ワールドビジネスサテライト以降にアカウントを復活した人もいれば、挫折した人もいる
おすすめアカウントばかりフォロー数が増えていっている状況で、きちんとコミュニケーション出来ないことがあり、失敗していると思う。そのため、もっとユーザービリティを上げる準備をしていて、TweetDeckのようにウォッチした方が良い人をピックアップ出来るようなサービスを考えている(翌日「リスト機能」が発表)
ある時期に落ちていたのは、サーバーの移行を行なっていたのと、ロシアのユーザーによる攻撃で落ちたが、5,000万人以上のユーザー数でも利用していて問題ない状況だが、裏で色々実験している時に不具合が発生したりしている
4月ぐらいから伸びてきた理由は、メディア連携と企業アカウントが増えた事が要因
B to Bの事例として、企業アカウント同士のコミュニケーションはある。
モバイルの利用度に関して、Twitterが提供しているサイトがダメダメで、このためモバツイッターを紹介している状況で、モバツイッターとm.twitter.comのユーザーだけで4割に達している。ただし、iPhoneユーザー数は除く
10月に正式にモバイルTwitterサイトを公開する予定で、携帯電話からも新規アカウントが取得出来る予定
リアルは知ってる人同士がつぶやきしているのに対して、Twitterは不特定多数とつぶやきするというスタイルなので、そうした使用用途が違う点をどう訴求していくかが課題
企業アカウントの場合、リスクマネージメントも含めて始める必要があるが、それよりも担当者のモチベーションは重要だと思う
アメリカの場合、広告費の20%をコミュニケーションを計ることに利用するというのは一般化している状況
Twitterの制限事項について、しっかり開示していきたいと考えている
最後に、名刺交換タイムがあり、物凄い長蛇の列が出来ていました。
そこで、Twitterのモバイルサイトについて質問したところ、Twitterのモバイルサイトは、Webベースのサイトで、今のダメダメなサイトを置換え、新規アカウントもとれ、絵文字にも対応する予定だそうです。