PAGE 2010:モリサワ、自社作成可能なiPhone電子書籍ソリューションを展示
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2010年2月3日〜5日にサンシャインシティコンベンションセンターTOKYOにて開催された「PAGE 2010」で、モリサワが、同社のモリサワフォントを使用した「電子文庫iPhoneアプリソリューション」を展示していました。
かなり以前から、モリサワフォントを組み込んだ電子ビューアアプリは展示されていましたが、ようやく、ビジネス展開が始まったということになります。
作業としては、最初に、モリサワのMC-B2形式データか、Adobe InDesign CS4データで本文データを作成します。
作成されたデーターを、オ−サリングツールで読み込みます。このツールは、Winodwsのみで、Mac版の提供予定は無いそうです。
右側に表示されるiPhoneシミュレーターを見ながら、ルビ、異体字、画像挿入、インデント、改行、改ページなどの設定を行う事が出来ます。
異体字は、編集画面では、CIDコードですが、iPhoneシミュレーター上では異体字フォントが表示されます。
また、iPhoneアプリに埋め込みするフォント(漢字、かな)を選択することが出来ます。
編集作業が終了したら、エクスポートでモリサワ電子ドキュメント形式で書き出します。
次に、Mac環境で、iPhone SDK 補助ツールを起動し、モリサワ電子ドキュメントファイルを読み込みます。
このツールでは、表示名称、バージョン、アプリアイコン、スプラシュ画像、コンテンツファイル追加などを指定して、実行ボタンを押すだけで、iPhoneアプリとして書き出しが行われます。
これらのiPhone電子書籍ソリューションの提供方法についてですが、基本的に、モリサワと取引がある出版社向けに提供されますが、年間最低保証金額として10万円(予定)が必要で、かつモリサワと契約を交わした企業に対して提供されるそうです。
利用料金に関しては、アプリケーションが売れた金額に対して数%徴収する「ロイヤリティ式」を採用し、システム導入金額といったものは設定しない予定だそうです。
この、売れたらお金を支払う方式の方が、デベロッパー側の負担が少ないだろうし、モリサワとしては、これを主としたビジネス目的はなく、あくまで、モリサワフォントのプロモーションの一環と考えているようです。
なお、組み込めるフォントに関しては、年間最低保証金額に含まれているため、同社のフォントを導入していれば、その導入しているフォントを使用することが出来るそうです。
ただ、あまりフォントを追加すると、iPhoneアプリのサイズが10MB(3G回線でダウンロード出来る最大サイズ)を超えてしまうため、セレクトする必要があるでしょうとの事でした。
モリサワでは、iPhoneアプリだけでなく、AndroidやWinodws CE端末向けにも対応する予定だそうです。
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