Other World ComputingのOWC Atlas Ultra CFexpress 2.0をCFexpress 4.0化出来る魔法のファームウェアを試す
※本サイトは、アフィリエイト広告および広告による収益を得て運営しています。購入により売上の一部が本サイトに還元されることがあります。
Other World Computingが販売するCFexpress 2.0 Type Bカードのうち、2023年6月27日に発売が開始された「OWC Atlas Ultra CFexpress 2.0」1TBモデル「OWCCFXB3U01000」と、2TBモデル「OWCCFXB3U02000」は、ファームウェアアップデートすることで、CFexpress 4.0 Type Bカード「OWC Atlas Ultra CFexpress 4.0」と同等性能にアップグレードすることが可能だと知り試してみました。
CFexpress 2.0 Type Bカード仕様は、PCIe Gen3バス/2レーンとNVMe1.3論理インターフェイス、最大転送速度2GB/秒ですが、2023年08月30日に発表されたCFexpress 4.0 Type Bカード仕様は、PCIe Gen4バス/2レーンとNVMe1.4c論理インターフェイス、最大転送速度4GB/秒となります。
ファームウェアアップデートを行うには、Other World Computingの無料ソフトウェア「Innergize for Mac」に加え、OWC製USB接続CFexpressカードリーダー「OWC Atlas Dual CFexpress + SD Reader」または、Thunderbolt接続CFexpressカードリーダー「OWC Atlas FXR」が必要になります。
Innergize for Macは、他社製CFexpressカードリーダーを認識しません。
なお、OWC Atlas FXRは、最新の本体ファームウェアアップデートに加えて、付属のThunderbolt 4ケーブルではなく、USB-Cケーブル接続で使用する必要があります。
Innergize for MacでOWC Atlas Ultra CFexpress 2.0/2TBをマウントしたところ、ファームウェアは「ELFMF0.2」で、ファームウェアアップデートを行うと「ELFMFB.4」に変更されました。
また、マウント時のOWC Atlas UltraアイコンのWrite/Read性能表記が、OWC Atlas Ultra CFexpress 2.0/2TB性能表記から、OWC Atlas Ultra CFexpress 4.0/2TB性能表記に変更されます。
OWC Atlas FXRをMacにThunderbolt 3接続し、アップデート前のOWC Atlas Ultra CFexpress 2.0/2TBの転送性能を、AJA Video Systemsのベンチマークアプリ「AJA System Test」を使って計測してみました。
転送性能は「Write:1072、Read:1477」という値でした。
OWC Atlas FXRはCFexpress 2.0性能のリーダーで、CFexpress 4.0性能のリーダーは、Inter BEE 2023で参考展示するに留まり発売されておらず、現状、OWC製品でCFexpress 4.0性能を引き出すことは実現出来ていません。
現在、唯一のUSB4接続CFexpress 4.0 Type B対応カードリーダーとして、ProGrade Digitalが販売している「PGRWCFXDJP」を使用し、アップデート後のOWC Atlas Ultra CFexpress 2.0/2TBの転送性能を計測してみました。
転送性能は「Write:2003、Read:2906」という値となり、約倍の性能に向上していることが確認できました。
PGRWCFXDJPを使用し、CFexpress 4.0 Type B対応カードとして発売中の「OWC Atlas Pro CFexpress 4.0」の2TBモデルの転送性能を計測してみました。
転送性能は「Write:2002、Read:2879」という値となり、ファームウェアアップデートした「OWC Atlas Pro CFexpress 2.0」の転送性能が、OWC Atlas Pro CFexpress 4.0相当だと確認できました。
なぜ、OWC Atlas Pro CFexpress 2.0の1TBモデルと2TBモデルがCFexpress 4.0化出来るのか?ですが、この1TBモデルと2TBモデルは、製品仕様的にはCFexpress 4.0ですが、発売時にCFexpress 4.0規格が正式発表前だったために、CFexpress 2.0仕様として発売されたからだそうです。
こうしたファームウェアアップデートで製品性能を向上することが出来るOther World Computing製品は、結構貴重かもしれません。