IGNが、iPhone 15 Pro・iPhone 15 Pro Maxに関して、Appleのワールドワイドプロダクトマーケティング担当バイスプレジデントKaiann Drance氏、プラットフォームアーキテクチャー担当ヴァイスプレジデントTim Millet氏、GPUソフトウェア担当シニアディレクターJeremy Sandmel氏へのインタビューを掲載しています。

iPhone 15 Proのユーザーは、例えば「バイオハザード 4」を4K外部モニターでプレイできるのかと質問されたJeremy Sandmel氏は「ご存知の通り、ディスプレイの解像度があり、ゲームの解像度があり、フレームレートやゲームのレンダリングがあります。MetalFXのアップスケーリングのような技術を使えば、この2つを分離することができます。ゲームは非常に高いフレームレートで実行され、非常に優れた品質の結果を得ることができます。そして、iPhoneのディスプレイであれ、外部ディスプレイであれ、ディスプレイの解像度を問わずアップスケールすることができます。つまり、iPhoneはこれらの4Kディスプレイに接続することができ、他のディスプレイへのゲーム配信など、iPhoneで行うあらゆることを外部で行うことができるのです。解像度とフレームレートは、ゲームが実際に何をするかに大きく依存します。」と説明しています。

Tim Millet氏は「ビルディングブロックはそこにあります。もちろん、デベロッパーの仕事は、それらのツールを組み合わせて、ゲーマーの皆さんのための体験を構築することです。しかし、私たちは彼らと密接に協力し、彼らが達成しようとしている体験に影響を与えることができるように努めています。」と話しています。

グラフィックを多用するゲームや複雑なゲームを実行する場合、iPhone 15 Proがオーバーヒートする可能性はありますか？例えば「DEATH STRANDING」はかなり負荷が高く、たくさんのことが起こっていて、細部まで作りこまれています。iPhone 15 Proがオーバーヒートしないように、フォーカステストなどは行われたのかと質問すると、

Kaiann Drance氏は「確かに、これは特定のiPhoneモデルのために設計することのメリットの一部です。システムレベルでは、私たちが実現しようとしているパフォーマンスが実際のゲームプレイでどのように現れるのか、Jeremyが話したような素晴らしいフレームレートやピークパフォーマンス、グラフィックスを達成できるだけでなく、それを維持できるのかどうかを理解するために、チーム全体で取り組むことができます。SoCの面でも、ソフトウェアの面でも、素晴らしい体験を可能にするために多くのことを行っています。」と説明しています。

MetalFXは「よりハードに働くのではなく、よりスマートに働く」というアプローチをとっているわけですね？と質問されたTim Millet氏は「MetalFXはその一例だと思いますが、私たちはシステム全体でそれを実践しています。ディスプレイ自体には本当に素晴らしいスケーリング技術が組み込まれています。GPUはスケーリングができます。

レイトレーシングやメッシュシェーディングのような機能と、この本当に先進的なコンピュート・アーキテクチャーによって、開発者は、コンピュートとクオリティとパフォーマンスとフレームレートと解像度の最適なバランスを見つけ出すために、これらのアルゴリズムすべてにアクセスすることができます。そして、私たちはソフトウェアとシステムレベルでそのすべてを統合します。

私たちは、持続可能で、高性能で、バッテリー寿命が長く、快適な持ち心地で素晴らしいゲームをプレイできるようにします。ですから、パフォーマンスとバッテリー寿命が持続可能であることを確認することも含め、ゲーム体験を素晴らしいものにするために全体を設計したのです。私たちは、それが成功したと信じています。」と説明しています。

Appleシリコンは、特にAppleがゲーム分野に傾倒し始めていることから、非常に重視されています。再確認したいのですが、iPhone 15 Pro向けに発表されたゲームは、Appleシリコン製のiPadやMacにも対応しているのでしょうかと質問すると、

Jeremy Sandmel氏は「2つのことを申し上げようと思っていました。ひとつは、デベロッパーの代弁はしたくないので、デベロッパーのプランに任せるとして、カプコンは昨年、マック向けに「バイオハザード・ヴィレッジ」を発表し、今年はスマホ向けに「バイオハザード・ヴィレッジ」を発表しました。それを根本的に可能にしたのは、AppleシリコンとiPhoneシリコン、iPadシリコンのアーキテクチャを統一したことです。

つまり、iPhoneとMacに同じゲームを提供することができるのです。同じレンダリング、同じレンダリング品質で、ゲーミングPCやゲーム機でプレイしたのと同じゲームをiPhoneやMacでプレイできるのです。

そのため、私たちは、iPhone、iPad、AppleシリコンMacなど、さまざまな世代のSoCアーキテクチャに注目しています。特にグラフィックとゲームのプラットフォームです。これが、ゲーム開発者にとってのチャンスなのです。カプコンやバイオハザードは、すでにその道を歩み始めています。ですから、より多くのゲーム開発者が同じことをできるようになることに、私たちはとても期待しています。」と述べています。

iPhone 15 Proとその可能性、そして開発者に提供するすべてのツールについて考えてみてください。現在市場に出回っているゲーム機について考えるなら、iPhone 15 Proはゲーム機としてどのような位置づけにあると思いますか？XboxのシリーズX、シリーズS、あるいはPlayStation 5に近いと言えるでしょうか？いわば、トーテムポールのどこに位置づけられるでしょうか？と質問すると

Tim Millet氏は「私たちはデベロッパーとゲームのタイトルに集中していると思います。コンソールと競争することはあまり考えていません。コンソールは、クラシックゲームや、私たちがターゲットにしているデベロッパー、そこで展開に成功しているデベロッパーのゲームの種類を語るための便利な手段でしかないと思います。私たちは同じツールボックスをデベロッパーに提供しようと最善を尽くしてきましたし、デベロッパーと一緒に頑張っています。」と話します。

Kaiann Drance氏は「これは、あなたが愛用し、依存しているすべてのもの、あなたのデバイス、写真撮影、思い出のキャプチャー、そして今や強力なゲーム機のようなものですが、あなたのポケットの中にあり、どこにでも持ち運び、さまざまなワイヤレスネットワークでゲームをし、さまざまなタイトルでゲームをし、さまざまな方法でゲームをすることができます。

つまり、どのようにすべてが組み合わされるのか、驚くべきことなのです。Timが言ったように、そういう体験ができるということで、私たちはそういったタイトルを手にすることに興奮していますし、これからもさらに多くのタイトルが登場することになるでしょう。」と語っています。

Jeremy Sandmel氏「『最高のゲーム機は手元にあるもの』と言われますよね。」、Kaiann Drance氏「そうですね。それが新しいキャッチですね。」、Jeremy Sandmel氏「最高のゲーム機になりそうですね。」