iPhone 15 Pro・iPhone 15 Pro Maxをチェック(米国モデル)
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Appleが発表した新型iPhone「iPhone 15 Pro」・「iPhone 15 Pro Max」をチェックしてみました。
A17 Proチップを採用し、2つの高性能CPUコアと4つの高効率CPUコア、GPUは6コア、Neural Engineは16コア仕様となります。
ブラックチタニウム、ホワイトチタニウム、ブルーチタニウム、ナチュラルチタニウムの4色がラインアップされています。
なお、今回のレビュー用iPhone 15 Pro・iPhone 15 Pro Maxは、アメリカで販売されるデュアルeSIMモデルとなります。
最大120Hzのアダプティブリフレッシュレートを持つProMotion技術Super Retina XDRディスプレイを搭載し、最大輝度1,000ニト(標準)、HDR最大ピーク輝度1,600ニト、屋外ピーク輝度2,000ニト仕様となります。
iPhone 14 ProシリーズのSuper Retina XDRディスプレイと仕様は同じです。
iPhone 15 Proのディスプレイ解像度は2,556 x 1,179ピクセル解像度、460ppiで、iPhone 14 Proのディスプレイ解像度と同じです。
iPhone 15 Pro Maxのディスプレイ解像度は2,796 x 1,290ピクセル解像度、460ppiで、iPhone 14 Pro Maxのディスプレイ解像度と同じです。
日差しの強い屋外で画面を見る場合、屋外ピーク輝度2,000ニトまで上がり、高精細デジタル看板相当まで明るくなります。
iPhone 15 Pro・iPhone 15 Pro MaxのTrueDepthフロントカメラは、iPhone 14 Pro・iPhone 14 Pro Maxと同じ、12MPセンサー、F値ƒ/1.9絞り値、オートフォーカス搭載で継続採用となっています。
TrueDepthカメラ上にもフルタッチセンサーが入っているため、ガラス保護フィルムなどに穴が空いている場合だと、段差によるタッチ不良が出る可能性があります。
センサーは、ハイダイナミックレンジジャイロ、高重力加速度センサー、デュアル環境光センサー、近接センサー、気圧計が搭載され、新しく第2世代の超広帯域チップが搭載されています。
また、Threadネットワークテクノロジー、2x2 MIMO対応Wi‑Fi 6E(802.11ax)に対応しています。
iPhone 15 Proのサイズは、幅70.6 mm、高さ146.6 mm、厚さ8.25 mmで、iPhone 14 Proと比べた場合、幅が0.9mm、高さが0.9mm小さくなり、厚さが0.4mm増しています。
重さは187gで、iPhone 14 Proより19g軽くなっています。
iPhone 15 Pro Maxのサイズは、幅76.7 mm、高さ159.9 mm、厚さ8.25 mmで、iPhone 14 Pro Maxと比べた場合、幅が0.9mm、高さが0.8mm小さくなり、厚さは0.4mm増しています。
重さは221gで、iPhone 14 Pro Maxより19g軽くなっています。
これまでのサウンドオン/オフボタンが、新しい「アクションボタン」に変更されています。
なお、アメリカ販売モデルはデュアルeSIM仕様のためSIMトレイがありません。
iPhone 15 Proのサイドボタンは、iPhone 14 Proと比較して、ほぼ同じ位置にあります。
米国モデルには、iPhone 14 Pro同様に5G NR mmWave (Bands n258, n260, n261)に対応するためのアンテナエリアが設けられています。
日本で販売されるiPhone 15 Pro・iPhone 15 Pro Maxはミリ波非対応となり、このアンテナエリアはありません。
iPhone 15 Pro、iPhone 15 Pro Maxは、アクションボタンの設定が追加されています。
細かく調整された触覚フィードバックを返す長押しジェスチャーとDynamic Islandでの視覚的な手がかりにより、この新しいボタンは意図した通りのアクションを起動します。
設定>アクションボタンで、フラッシュライトへのすばやいアクセス、ボイスメモ、集中モード、拡大鏡などのアクセシビリティ機能の起動、またはより多くのオプションのためのショートカットの使用を選べます。
なお、日本語では翻訳は選べません。
新しく、設定>バッテリー>バッテリーの状態と充電>充電の最適化という項目が追加され、これまでの「バッテリー充電の最適化」のオン/オフに加えて「上限80%」設定項目が追加されています。
バッテリー充電の最適化は、バッテリーの劣化を軽減するため、このiPhoneが日ごろどのように充電されているかを学習し、次にこのiPhoneをバッテリーで使い始める直前まで80%を超える充電を保留する機能です。
上限80%は、最適化されたバッテリー充電と同様に、80%制限により、バッテリーが完全に充電される時間が短縮され、iPhone のバッテリーの寿命を延ばすことができる機能です。
なお、米国モデルでは、iOS 16.1から追加された「クリーンエネルギー充電」機能も利用可能です。
設定>一般>情報>に「バッテリー」が追加され、製造日、最初の使用、充放電回数が確認出来るようになっています。
これまで「Mac ノートブックのバッテリーの充放電回数」は確認することが出来ましたが、iPhoneでもiPhone 15シリーズから確認出来るようになりました。
ここで言う充放電回数は、バッテリーの電力をすべて使い切った時点で 1 回とカウントされます。実際に充電する回数と一致するとは限りません。
たとえば、1 日でiPhoneのバッテリー容量の半分を消費した後、バッテリーを満杯になるまで再充電したとします。翌日も同じことを繰り返した場合、充放電回数は 2 回ではなく 1 回とカウントされます。
通常のiPhoneバッテリーは、通常の条件下で使用された場合、フル充電サイクルを「500回」繰り返した後も本来の蓄電容量の最大 80% を維持するよう設計されています。
バッテリーの充放電回数には上限があり、上限を上回ったバッテリーは劣化していきます。充放電回数が上限に達したバッテリーは交換することをお勧めします
iPhone 15 Pro・iPhone 15 Pro Maxには、ブラックチタニウム、ホワイトチタニウム、ブルーチタニウム、ナチュラルチタニウムに合わせた専用Live壁紙が用意されています。
これらの壁紙を使用するには、設定>壁紙>新しい壁紙を追加で、コレクションのマルチカラーを選択します。
iPhone 15 Pro・iPhone 15 Pro Maxのメインカメラは、2.44 umの48Mクアッドピクセルセンサーが継続搭載しています。
iPhone 15 Proは、12Mピクセルセンサー、77mm、ƒ/2.8絞り値、6枚構成レンズ、光学式手ぶれ補正搭載の光学3倍望遠カメラが継続搭載されています。
iPhone 15 Pro Maxは、1.12 umの12Mピクセルセンサー、120mm、ƒ/2.8絞り値、3Dセンサーシフト光学式手ぶれ補正とオートフォーカス、テトラプリズムのデザインの光学5倍望遠カメラが新搭載されています。
iPhone 15 ProはiPhone 14 Proと同じ「最大15倍のデジタルズーム」ですが、iPhone 15 Pro Maxは「最大25倍のデジタルズーム」が利用できます。
iPhone 15 Pro・iPhone 15 Pro Maxは、メインカメラでは、ユーザーは「24mm・28mm・35mm」という3つのよく使われる焦点距離を切り替えることができ、その中の一つを新しいデフォルトとして設定することもできるようになりました。
また、メインカメラは、48MPのProRAWに加え、解像度が4倍高い48MPのHEIF画像にも対応しています。
iPhone 15 ProとiPhone 15 Pro Maxの「写真モードでのポートレート」は、よりシャープなディテール、よりあざやかなカラーを実現し、明るさが足りない場面での性能が向上しています。
ユーザーがポートレートモードに切り替えなくてもポートレートを撮影できるようになります。フレーム内「人、犬、猫」がいる時、または「ユーザーがタップしてフォーカス」した時に、iPhoneが自動で深度情報を取り込むので、ユーザーはあとからiPhone、iPad、またはMacの写真アプリで、写真を驚くほど美しいポートレートに変えることができます。
深度情報を取り込んだことは、画面上に「ƒ」マークが現れることで確認出来ます。
さらにクリエイティブなコントロールのために、ユーザーは写真の撮影後に焦点を調整することもできます。
iPhone 15 Pro・iPhone 15 Pro Maxは、望遠カメラの倍率が異なりますが、シネマティックモード撮影に関しては、iPhone 14 Pro・iPhone 14 Pro Maxと同様に最大3倍ズーム撮影となります。
iPhone 15 Proの場合、最大3倍ズーム時に77mmと表示されますが、iPhone 15 Pro Maxの場合は表示されません。
このシネマティックモード撮影時の最大3倍ズーム撮影は、iPhone 15・iPhone 15 Plusも同等撮影機能として利用可能となっています。
メインカメラでのデフォルトレンズの切り替えは、設定>カメラ>メインカメラからでも行えます。
写真モードでのポートレートのオン/オフは、設定>カメラ>写真モードでのポートレートで行えます。
iPhone 15 Pro・iPhone 15 Pro Maxの前面カメラ
iPhone 15 Pro・iPhone 15 Pro Maxの前面カメラは、12MPカメラ、ƒ/1.9絞り値、Photonic Engine、写真のスマートHDR 5、Dolby Vision対応HDRビデオ撮影(4K/60fps)、Deep Fusion、ナイトモードのタイムラプス撮影に対応しています。
レンズ焦点距離は23mm・30mm (35mm換算) で、iPhone 14 Pro・iPhone 14 Pro Maxの23mm・30mm (35mm換算) と同じです。
iPhone 15 Pro・iPhone 15 Pro Maxの背面メインカメラ
iPhone 15 Pro・iPhone 15 Pro Maxの背面メインカメラは、48MPカメラ、ƒ/1.78絞り値、センサーシフト光学式手ぶれ補正、100% Focus Pixels、Photonic Engine、Deep Fusionなどで構成されています。
レンズ焦点距離は24mm (35mm換算) で、iPhone 14 Pro・iPhone 14 Pro Maxと同じ仕様となります。
スマートHDR 5撮影、Dolby Vision対応HDRビデオ撮影(最大4K/60fps)、ナイトモード撮影、ナイトモードのタイムラプス撮影に対応しています。
iPhone 15 Pro・iPhone 15 Pro Maxの背面超広角カメラ
iPhone 15 Pro・iPhone 15 Pro Maxの背面超広角カメラは、12MPカメラ、ƒ/2.2絞り値、120°視野角、Photonic Engine、Deep Fusion、レンズ補正などで構成されています。
レンズ焦点距離は14mm (35mm換算) で、iPhone 14 Proと同じです。
スマートHDR 5撮影、Dolby Vision対応HDRビデオ撮影(最大4K/60fps)、ナイトモード撮影、ナイトモードのタイムラプス撮影に対応しています。
iPhone 15 Proの背面望遠カメラ
iPhone 15 Proの背面望遠カメラは、12MPカメラ、ƒ/2.8絞り値、第2世代のセンサーシフト光学式手ぶれ補正、Deep Fusionなどで構成されています。
レンズ焦点距離は78mm (35mm換算) で、iPhone 14 Proと同じ仕様となっています。
スマートHDR 5撮影、Dolby Vision対応HDRビデオ撮影(最大4K/60fps)、ナイトモード撮影、ナイトモードのタイムラプス撮影に対応しています。
iPhone 15 Pro Maxの背面望遠カメラ
iPhone 15 Pro Maxの背面望遠カメラは、12MPカメラ、ƒ/2.8絞り値、第2世代のセンサーシフト光学式手ぶれ補正、Deep Fusionなどで構成されています。
レンズ焦点距離は120mm (35mm換算) で、テトラプリズムレンズを採用した光学5倍望遠カメラです。
標準カメラで5倍を選択していても、48MPカメラのクアッドピクセルセンサーを活用したクロップによる5倍撮影になることもあり、必ず、背面望遠カメラで撮影されるとは限りません。
スマートHDR 5撮影、Dolby Vision対応HDRビデオ撮影(最大4K/60fps)、ナイトモード撮影、ナイトモードのタイムラプス撮影に対応しています。
超高解像度のイメージと最適な露出のイメージから、最高のピクセルを組み合わせることで、24MPで撮影できます。
メインカメラの1xで撮影した写真は12または 24MP で保存できます。
ナイトモード、マクロ、フラッシュ、またはポートレート照明で撮影した写真は12MPで保存されます。
設定>カメラ>フォーマット>写真モードで「12MP」「24MP」を選ぶことが可能です。
iPhone 15 Pro・iPhone 15 Pro Maxは、これまでのLightningポートから、USB 3.1 Gen 2(10Gbps)ポートに変更されています。
USB-C接続ストレージドライブを接続し、ファイルアプリから簡単にファイル操作が可能になっています。
外部ストレージデバイスは、データパーティションが1つのみであり、APFS、APFS(暗号化)、macOS拡張(HFS+)、exFAT(FAT64)、FAT32、またはFATでフォーマットされている必要があります。
ストレージデバイスのフォーマットを変更するには、Macが必要です。
iPhone 15 Pro・iPhone 15 Pro Maxは、USB-CポートにUSB-C接続ストレージが接続されている場合のみ「最大4K、60fpsのProResビデオ撮影」が可能です。
保存先としては指定出来ず、この4K/60fps/ProResビデオフレームレートのみ外部ストレージに記録され、その他は、従来通りiPhone本体内のカメラロールに保存されます。
なお、iPhone 15 Pro/128GBモデルは、iPhone 14 Pro・iPhone 14 Pro Max/128GBモデルと同様に、ProResビデオ撮影は1080p、30fpsに制限されますが、外部ストレージが接続されている場合は、この限りではありません。
なお、USB-C接続ストレージ時の「最大4K、60fpsのProResビデオ撮影」は、外部ストレージフォーマットが「exFAT」または「APFS」(Apple File System)フォーマットされている必要があります。
他の「MS-DOS(FAT32)」などにフォーマットされている場合は「ProResに対応していません ProRes 4K/60 fpsには、外部ストレージデバイスでの録画時のみ対応しています。」とアラートが表示され録画が行えません。
iPhone 15 Pro・iPhone 15 Pro Maxは、設定>カメラ>フォーマット>Apple ProResがオンになってる場合「ProResエンコーディング」が選択出来るようになっています。
HDR、SDR、Logビデオ撮影が可能です。
ACES(アカデミーカラーエンコーディングシステム)規格に対応した「Logビデオ撮影」は、ファイル内に詳細を保持するビデオ形式で、ビデオ撮影後のカラー編集や調整の自由度が高くなります。
なお、調整処理を行う前のLogは平坦でグレイに見えます。
iPhone 15 Pro・iPhone 15 Pro MaxのUSB-Cポートに「Beats Studio Proワイヤレスヘッドフォン」をUSB-Cケーブル接続、または「EarPods(USB-C)」をUSB-C接続することで、内蔵のデジタル/アナログコンバータ(DAC)により、再現性の高いロスレスオーディオが楽しめます。
Apple Music のロスレスオーディオ仕様は「ロスレス:最大解像度 24bit/48kHz」「ハイレゾロスレス:最大解像度 24bit/192kHz」のため、どちらもロスレス再生に対応します。
iPhone 15 Pro・iPhone 15 Pro MaxのUSB-Cポートに「Apple USB-C充電ケーブル」を接続して、新しい「AirPods Pro(第2世代)MagSafe充電ケース(USB‑C)付き」の充電を行うことが可能です。
iPhone 15 Pro・iPhone 15 Pro Max側のUSB-Cポートを利用して給電する場合は最大4.5W(5V/0.9A)となります。
なお、USB-Cポートを使用してiPhone 15 Pro・iPhone 15 Pro Max本体充電の行う場合は最大27W(9V/3A)給電で、従来モデルと変わっていません。
iPhone 15 ProとiPhone 15 Pro Maxを、同梱されている「Apple 60W USB-C充電ケーブル(1m)」を使用して、お互いを接続してみました。
バッテリー残量の少ない方が充電されました。
これは、USB PD仕様の電力供給側と受給側を入れ替える「ロールスワップ」による機能で、USB PDに対応したiPhone 15とiPhone 15 Plusであることに加えて、USB-CケーブルもUSB PDに対応していて可能になります。
USB PD非対応のUSB-Cケーブルを使用して接続した場合、充電が不安定になります。
なお「Apple USB-C - Lightningケーブル(1 m)」などを使用して、iPhone 15またはiPhone 15 PlusとLightning接続式のiPhoneと接続した場合は、本体充電量に関わらず、Lightningポート搭載のiPhone側が充電されます。
iPhone 15 Pro・iPhone 15 Pro MaxのUSB-Cポートに、Apple Thunderboltケーブルを接続して、Apple Studio Displayと接続してみました。
最大4K HDRのビデオミラーリング出力が可能でした。
iPhone 15 Pro・iPhone 15 Pro MaxのUSB-CポートにUSB-C接続マルチハブ「TUNEWEAR ALMIGHTY DOCK C2」を接続し、SDカードを写真アプリで読み込みしてみました。
なお、iPhone 15 Pro・iPhone 15 Pro Maxのバスパワー出力が「最大4.5W」のため、接続するアクセサリによっては電源が足りず、使用出来ないことがありそうです。
執筆:大石結花
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