Apple Studio Display をチェック
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Appleが、2022年3月18日から販売を開始する新型27インチ5Kディスプレイ「Apple Studio Display」をチェックしてみました。
Apple Studio Displayという製品名は、2001年5月に発売された「Apple Studio Display (17-inch, LCD)」以来となり、27インチ外付けディスプレイは、2011年9月に発売された「Apple Thunderbolt Display」以来となります。
オプションで、Nano-textureガラスモデルも選べます。
Apple Studio Displayは、iMac (Retina 5K, 27-inch, 2020)と同じ5,120 x 2,880ピクセル解像度、218ppi、10億色対応、広色域(P3)仕様となります。
なお、iMac (Retina 5K, 27-inch, 2020)は500ニトの輝度でしたが、Apple Studio Displayは600ニトの輝度となります。
600ニトの輝度は、iPad Pro 11-inch (第3世代)のLiquid Retinaディスプレイと同じです。
表面には反射防止コーティングが施されています。
Apple Studio Displayは、Apple Pro Display XDRと異なり、標準で–5°〜+25°傾きを付けられる「傾きを調整できるスタンド」が装備されています。
オプションで、傾きに加えて合計105mmの高さを調整できる「傾きと高さを調整できるスタンド」と、100x100mmのVESAスタンドまたはマウントに対応した「VESAマウントアダプタ」の2種類も用意されています。
なお、後で変更することは出来ません。
Apple Studio Displayの背面には、ホスト用アップストリームThunderbolt 3ポート(USB PD/96W充電対応)、ダウンストリームUSB-Cポート(最大10Gb/s) X3が装備されています。
Thunderbolt 3コントローラ、USBコントローラはApple製が使用されています。
Apple Studio Displayの電源ケーブルは、Apple Pro Display XDRの電源ケーブルに似た編込素材が採用されています。
電源ケーブルは本体内蔵式で、Apple Pro Display XDRのようなミッキータイプの3ピンソケット仕様ではなく取り外しは出来ません。
Apple Studio Displayのディスプレイ幅は2cmとなります。
Apple Thunderbolt Displayのディスプレイ幅は2.2cmでしたので、0.2cmほど薄くなっています。
Apple Studio Displayの傾きを調整できるスタンドモデルは、床面からディスプレイ底面までの空間長は11.5cmとなります。
Apple Thunderbolt Displayの空間長は9.5cmでしたので、2cmほどディスプレイ面が高くなります。
Apple Studio Displayのフロントカメラは、122°の視野角を持つ12MP超広角カメラ、ƒ/2.4絞り値仕様となります。
A13 Bionicチップを搭載し、Macで初めて機械学習能力を使って前面の超広角カメラを調整する「センターフレーム」が使用することが可能になりました。
カメラユニットは、システム情報からDNP 大日本印刷製のUVCカメラのようです。
Apple Studio Displayは、力強い低音を生み出す4つのフォースキャンセリングウーファーと、2つの高性能ツイーターの6スピーカーを搭載しています。
また、高い信号対雑音比と指向性ビームフォーミングを持つ、スタジオ品質の3マイクアレイを搭載し「Hey Siri」に対応しています。
Apple Studio Displayは、ドルビーアトモスの音楽またはビデオ再生時は空間オーディオに対応しています。
システム情報で、オーディオを確認したところ、Apple Studio DisplayはUSB接続による8出力チャンネルと認識されます。
Apple Studio DisplayとMac Studio (2022)を接続してみました。
Apple Studio Displayの空間長にMac Studio (2022)が納まり、バランスのよいデスクトップ設置環境が得られます。
Apple Studio DisplayとMacBook Pro (14-inch, 2021)を接続してみました。
Apple Studio Displayは、USB PD/96W充電に対応しているため、MacBook Pro (14-inch, 2021)を充電しながら使用可能です。
なお、Mac ノートブックで外付けのキーボードやマウスを使っていれば、Apple Studio Displayを接続した後で内蔵ディスプレイを閉じることができます。
Apple Studio DisplayとMacBook Pro (14-inch, 2021)を接続した状態で、FaceTimeアプリを起動し、メニューの「ビデオ」でカメラやマイクの切り替えが可能なことが確認できました。
Apple Studio Displayのカメラを選択した場合、MacBook Pro (14-inch, 2021)でもセンターフレームが使用可能になります。
Apple Studio DisplayとiPad Air (5th generation)を接続してみました。
iPad Air (5th generation)への充電が可能です。
ミラーリング表示となり、左右に黒帯を追加したピラーボックス表示となります。
なお、iPadOSはUVCカメラを認識しないため、Apple Studio Displayのカメラは使用できません。
Apple Pro Display XDRと同様に90度回転させることができます。
回転させると、macOS が自動的にウインドウやディスプレイの向きを調整してくれます。
なお、背面ポートが右側に配置されていることから、右回りのみ自動回転表示になります。
サードパーティ製ディスプレイ接続時に表示される「回転」の項目はなく、オフにすることは出来ないようです。
Apple Studio Displayのスケーリング解像度は、iMac (Retina 5K, 27-inch, 2020)と同じで、デフォルト疑似解像度:2560×1440、最小疑似解像度:1600 x 900、最大疑似解像度:3200 x 1800です。
また環境光の状況が異なっても色が一貫して表示されるように自動調整する「True Tone」が使用できます。
Apple Studio Displayは、さまざまな種類のメディアを扱う一般的なコンテンツ制作のワークフローに適した「リファレンスモード」がいくつか用意されています。
Pro Display XDRのPro Display XDR(P3-1,600ニト)、HDRビデオ(P3-ST 2084)は用意されていません。
また、リファレンスモードに対応した他のMacにある、Apple の内蔵ディスプレイで一般的な最大500ニトの輝度範囲に対応した「Apple Display (P3-500 ニト)」は無く「Apple Display(P3-600ニト)」のため、カスタムで作成する必要があります。
Mac Studio (2022)のThunderbolt 4ポートと、Apple Studio DisplayのUSB-CポートをThunderbolt 4ケーブルで接続し、映像が表示されるか確認したところ、表示されませんでした。
USB-Cポート(最大10Gb/s)は、やはりダウンストリーム専用のようです。
システム情報のグラフィック/ディスプレイでApple Studio Displayのファームウェア を確認したところ、現時点で「ファームウェア Ver.15.4 (Build 19E241)」だと確認できました。
A13 Bionicチップが採用されていることから、HomePodと同じtvOSベースのシステムが採用されていると考えられます。
執筆:大石結花