Appleのタワー型Mac「Mac Pro (2023)」をチェック
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Appleが、2023年6月13日から販売を開始した新型タワー型Mac「Mac Pro (2023)」をチェックしてみました。
新しいApple M2 Ultraチップが搭載されています。
幅と奥行き高さはMac Pro (2019)と同じで、高さ52.9 cm x 幅21.8 cm x 奥行き45.0 cmとなります。
重量は、Mac Pro (2019)が18.0 kgだったのに対して、Mac Pro (2023)は16.86 kgとなり、1.14kg軽量化されています。
同梱品は、シルバー/ブラックカラーのTouch ID搭載Magic Keyboard(テンキー付き)、ブラックカラーでファブリックケーブル仕様のApple USB-C - Lightningケーブル(1m)、ブラックカラーでファブリックケーブル仕様の電源コード(2m)、ブラックカラーのAppleロゴステッカーが2枚となります。
なお、標準はブラックカラーのMagic Mouseですが、今回はC.T.O.でブラックカラーのMagic Trackpadに変更しています。
Mac Pro (2023)上部のラッチを立たせて左に回し、筐体のロックを解除することで、筐体カバーを取り外す仕様はMac Pro (2019)と同じです。
本体上部には、電源ボタン、Thunderbolt 4ポートを2基装備しています。
Mac Pro (2019)の本体上部には、電源ボタン、Thunderbolt 3ポートが2基装備されていました。
Mac Pro (2023)の背面ポートは、背面上部にThunderbolt 4ポートを6基、ハイインピーダンスヘッドフォン対応3.5mmヘッドフォンジャックが1つ、HDMI 2.1ポートを2つ、USB-Aポートを2基(最大5Gb/s)を装備しています。
背面下部に、3ピンソケット仕様(IEC-60320-C13)の電源コネクター、10Gb Ethernetポートが2つ装備されています。
HDMI 2.1ポートは、1ポートにつき最大8K解像度、60Hzのディスプレイ1台または4K解像度、240Hzのディスプレイ1台に対応、可変リフレッシュレート(VRR)、HDR、マルチチャンネルオーディオに対応しています。
Mac Pro (2019)の背面ポートは、Thunderbolt 3 ポートが 2 基、USB-A ポートが 2 基、3.5 mm ヘッドフォンジャックが 1 つでした。
Mac Pro (2019)のHDMIポートなどはMPX Module上に装備されていて、本体標準搭載ではありませんでした。
Mac Pro (2023)の内部は、ステンレススチールの立体フレームに両面実装のロジックボードが取付けられていて、パーツの追加や取り外しが簡単です。
Mac Pro (2019)と同様に、温度を低く保てるよう3つの大型軸流ファンが装備されています。
PCIe スロットは、ダブルワイドフルレングスの x16 gen4 スロット x 2 基、ダブルワイドフルレングスの x8 gen4 スロット x 2 基、シングルワイドフルレングスの x8 gen4 スロット x 2 基、Apple I/O カードで構成済みのシングルワイドハーフレングスの x4 gen3 スロット x 1 基が装備されています。
Mac Pro (2019)と同様に、シリアルATAポート を2つ、内部USB-Aポートを1つ装備しています。
また、Mac Pro (2023)の内部補助電源は、2 つの 6 ピン (各 75W) コネクタと 1 つの 8 ピン (150W) コネクタで最大 300W の補助電源コネクタが装備されています。
補助電源を使用する場合は「Belkin AUX Power Cable Kit for Mac Pro」を使用します。
Mac Pro (2023)は、スロット8にThunderbolt I/O ボードが接続されています。
AHCIコントローラで、6個のThunderboltトランシーバーを搭載したボードとなっています。
このスロット8は、Thunderbolt I/O ボード専用となっているようです。
Mac Pro (2023)のApple SSD Upgrade Kit for Mac Proと、Mac Pro (2019)のApple SSD Kit for Mac Proはサイズが異なり互換性がありません。
またSSDモジュールを増設する場所も異なっています。
Mac Pro (2023)のSSDモジュールを増設する場所は、Mac Pro (2019)のDIMM増設スロットがあった場所になります。
なお、SSD モジュールを交換する場合は、Apple Configurator を使ってモジュールを消去してから Mac Pro で使えるように設定する必要があります。
Mac Pro (2023)にPCIe カードを取り付けたり取り外したりすると、 各スロットのカードが検出され、スループットが最大になるように 2 つのプール間で帯域幅が割り振られます。
拡張スロットユーティリティを使って、カードの割り当て状況を表示し、変更できます。
カードに対するプールの割り当てを手動で行いたい場合は、自動帯域幅構成を無効にして、各カードのプールを選択します。
プールの割り当てを変更したときは必ず、拡張スロットユーティリティで変更内容を保存するよう促され、Mac を再起動しないと変更が適用されない旨が表示されます。
システム情報でMac Pro (2023)をチェックしたところ、機種IDは「Mac14,8」となっていました。
Apple M2 Ultraチップは、24コアCPU(16の高性能コアと8つの高効率コア)、60コアGPU、32コアNeural Engineと、24コアCPU(16の高性能コアと8つの高効率コア)、72コアGPU、32コアNeural Engineの2種類があります。
システム情報でMac Pro (2023)のWi-Fi/Bluetooth SoCを確認したところ、Mac Studio (2023)、Mac mini (2023)などと同じ「Broadcom BCM4388」が採用されていました。
これは、Wi-Fi 6EとBluetooth 5.0対応の「Broadcom BCM4389」の別版で、Bluetooth 5.3対応チップセットになります。
Mac Pro (2023)の10Gb Ethernetコントローラーを確認したところ、Marvell製のApple専用PCIe接続「Apple AQC113」コントローラが継続採用されていました。
Mac Pro (2023)は、このコントローラを2個搭載しています。
Mac Pro (2023)/M2 Ultra/24Core CPU/60CoreGPU/128GB/4TB SSDモデルのSSDは、MacBook Pro (2023)/M2 Max/4TB SSDモデルの4TB SSDと同じ「APPLE SSD AP4096Zが搭載されていました。
同じSSDでも、M2 MaxとM2 Ultraとではパフォーマンスに差が出るようです。
Mac Pro (2023)のThunderbolt/USB4をチェックしたところ、Thunderbolt 4/USB4ポートが8基認識されていることが確認出来ました。
Mac Studio (2023)/M2 Ultraは、前面/背面合わせてThunderbolt/USB4ポートは6基となっています。
Mac Pro (2023)のPCIを確認したところ、フルレングスPCI Express gen 4スロット を6基(x16スロット x 2、x8スロット x 4)が認識されています。
また、Apple I/Oカードを装着したハーフレングスx4 PCI Express gen 3スロットを1基認識していました。
AJA System Test Lite 16を使用してストレージ性能を計測してみたところ、Mac Pro (2023)/M2 Ultra/24Core CPU/60CoreGPU/128GB/4TB SSDのドライブ性能は「Write 7132MB/s、Read 4833MB/s」という性能が出てました。
搭載されているSSDはAPPLE SSD AP4096Zで、Mac Studio (2023)/M2 Max/12Core CPU/30CoreGPU/32GB/512GB SSD「APPLE SSD AP0512Z」性能「Write:4114MB/s、Read:2706MB/s」と比較すると、かなり速いストレージ性能となるようです。
macOS Ventura 13.5以降
macOS Ventura 13.5以降から、NVMe SSDを4つ搭載可能な「OWC Accelsior 4M2」などを使用した場合の問題が修正され、正常に使用可能になりました。
AJA System Test Lite 16を使用してストレージ性能を計測してみたところ、OWC Accelsior 4M2のドライブ性能は「Write 5725MB/s、Read 6085MB/s」という性能が出てました。
Mac Pro (2019)で使用した場合は「Write 4510MB/s、Read 5064MB/s」でしたので、約1.2倍〜1.6倍速くなっています。
協力:mono-logue
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