Wiredが、1984年1月24日に、初代Mac「Macintosh 128k」が、2,495ドル（当時の為替で約60万円）で発売され、今年でMac 40周年を迎えるのを記念したインタビュー「Apple Shares the Secret of Why the 40-Year-Old Mac Still Rules」を公開しています。

インタビューには、Appleのソフトウェアエンジニアリング担当シニアヴァイスプレジデントCraig Federighi氏、ワールドワイドマーケティグ担当シニアヴァイスプレジデントGreg Joswiak氏、ハードウェアエンジニアリング担当シニアヴァイスプレジデントJohn Ternus氏、 Appleのヒューマンインターフェースデザイン担当ヴァイスプレジデントAlan Dye氏、インダストリアルデザイナーMolly Anderson氏が参加しています。

2007年に発売された iPhone はすぐに大成功を収めたデバイスとなり、Appleの収益を独占しました。しかし、iPhone は Macintosh を置き換えたわけではなく、Mac をより強力にしたのです。当初、その効果は、モバイルインタラクションの精神が Mac にどのように移され、タッチスクリーンジェスチャをタッチパッドに変換し、さらにはモバイルアプリとデスクトップアプリの相互作用を可能にするかという点で見ることができました。

Alan Dye氏は「私たちの目標は、これらの製品をうまく連携させ、一貫性を生み出すことです」と述べています。

Craig Federighi氏は「私たちが作りたかったMacを作るための規模を作るために iPhoneを作らなければならなかったというのは冗談ですが」と話し、 John Ternus氏は「ビジネスが成功したので、投資をして、ずっとやりたかったことを実行できるようになりました。」と話したそうです。

iMacがバスケットボールからランプに変わったときのように、将来の Mac はまったく異なる外観になる可能性があるかと質問すると、Molly Anderson氏は「将来、革命が起こる可能性は間違いなくあります。新しいプロジェクトを始めるとき、既存の製品の人気の高さという制約を最初から考えることはありません。私たちは常に、業務に最適なツールを設計することに重点を置いています。」と語り、Joswiak氏は、Mac を最前線に保つために変更を続けるには勇気が必要だったと付け加え 「テクノロジー地獄への道は、そうすべきだからではなく、できるという理由で物事を行うことができる人々によって切り開かれます。」と話したそうです。

Apple Vision Proが2月に出荷されることに関して、Alan Dye氏は「ヘッドセットがすでに PC の技術革新によって形成されていると指摘し、それが Mac に影響を与える可能性は 100% ある。」と述べ「Mac のエクスペリエンスはすでに Vision Pro にあります。」と彼は言い「好きな場所にウィンドウを設置できる自由とともに、空間内に Mac エクスペリエンスがもたらされます。」と話しています。

Alan Dye氏は、製品の横断的な影響は、デザイナーが個々の製品に焦点を当てたグループに縦割りにされるのではなく、Apple 全体の視点を持つことからもたらされると述べていて「私たちにとってこれほどの成功を収めたのは、ハードウェアとソフトウェアの設計、さらにはサウンド デザイン、マテリアル デザイン、カラー デザインにわたるデザイナーでいっぱいの 1 つのスタジオです。」と話し 「私たちは現在、ハプティクスなどを含めて 50 ほどの分野に達しています。私たちはすべてを 1 つのスペースにまとめて、Apple が製造するすべての製品を設計するために懸命に取り組んできました。」と話しています。

MacBook Pro (2016)で初めて導入されたTouch Barが最近廃止されたという話題について、Craig Federighi氏は「多くの場合、私たちは大きなアイデアに大胆に挑戦し、それが私たちをどこへ連れて行ってくれるのかを見極めるために懸命に働きます。時には、それらの学習が将来の進化に変わります。時には一歩後退することもあります。」と話したそうです。

一部の企業が、キーボードに「AI ボタン​​」を追加した事について質問すると、全員に大笑いされ「ああ、それは大きな革新だ」とGreg Joswiak氏は嘲笑するような口調で話し、Craig Federighi氏は真剣な口調で「Apple は早期に AI を採用しており、Apple シリコンのおかげで 2020 年以降のすべての Mac に AI が搭載された。」と述べ「私たちはこれを正面から無視する傾向がありますが、AI は、私のすぐ後ろの魅力的なポートレートのボカシに至るまで、機能するシーンや機能を実現します。」と話したそうです。

Apple は 40 年後も Macintosh を販売しているのか？と質問すると、Greg Joswiak氏は「Apple があって Mac がないなんて想像するのは難しい。それは私たちの血の中にあり、私たちが誰であるかを定義する製品です。」と話し、Craig Federighi氏は「Mac は業界のイノベーションを吸収し、統合することができました。グラフィック コンピューティングからインターネット、さらにはモバイル用ツールの作成に至るまで、主要なテクノロジーの波が起こるたびに、Mac は可能性を引き出し、それを私たちのための直感的なクリエイティブ ツールに変えてきました。空間コンピューティングや AI などの一見破壊的な波によって、Mac は何度も自らを更新していきます。」と話したそうです。