Appleが、WWDC21において、iOS 15では、iPhoneおよびApple Watchユーザーは、健康データを大切な人やケアネットワークと共有したり、トレンドを表示したり、Walking Steadinessを測定したりできるようになると発表しています。

iOS 15では、ユーザーは大切な人に自分の健康データを安全に見せることができます。

これにより、重要なアラートや時間経過による変化を確認しながら、より有意義な会話をしたり、離れた場所からでもサポートを提供したりすることができます。

ヘルスケアアプリの新しい「共有」タブでは、信頼できるパートナーや介護者と個人的にデータを共有することができます。

ユーザーは、どのデータを誰と共有するかを完全にコントロールすることができます。

高齢の親がアクティビティや心臓の健康データを家族と共有する場合も、パートナーが不妊治療のための情報を共有する場合も、パーキンソン病の患者が運動能力のデータを理学療法士と共有する場合も同様です。

この情報を受け取る人にとって、共有されたデータは重要な洞察や傾向が強調されて表示されます。

ヘルスケアアプリでは、安静時の心拍数、睡眠、カーディオフィットネスなど20種類のデータの傾向分析が追加され、ユーザーは特定の指標がどのように進行しているかを簡単に確認することができます。

個人の健康を維持するためには、健康状態の変化を把握することが重要ですが、その変化は微妙で見逃しがちです。長期的にデータを確認したいユーザーにとって、「トレンド」は重要な変化をインテリジェントかつ積極的に強調し、情報をわかりやすく表示する新しい方法です。

また、ランニングの距離を伸ばしたり、心拍数を上げたりといった目標を管理することもできます。インスリン投与のような分野全体のインサイトをモニターしたい場合は、ヘルスケアアプリに接続されたサードパーティ製デバイスのデータにトレンド分析が適用されます。

オプションの通知機能を使えば、トレンドは健康状態の長期的な変化を強調することができ、ユーザーは目標に向けた進捗を確認したり、医師やケアチームに相談したりすることができます。

転倒により医療を必要とする人は、毎年3,700万人以上に上り、その結果、より深刻な状態に陥ったり、自立できなくなったりすることがあります。現在、転倒リスクの評価は、医療従事者によるアンケートや対面での評価によって行われています。

「歩行安定性」は、日常の動きを記録し、ヘルスケアアプリ内で「OK」、「Low」、「Very Low」に分類する機能が追加されており、ユーザーは転倒のリスクを軽減するために積極的に行動することができます。

歩行安定性は、iPhoneに内蔵されたモーションセンサーにより、独自のアルゴリズムでバランス、安定性、協調性を評価します。この世界初の指標は、Apple Heart and Movement Studyで得られた実世界のデータを用いて確立されました。

歩行安定性は、転倒の危険性を警告するだけでなく、ユーザーが安定性の目標を達成するためのサポートも行います。ユーザーは、自分のスコアが「低い」または「非常に低い」場合に通知を受け取るかどうかを選択でき、臨床的に検証された筋力とバランスを高めるための方法に基づいた厳選されたビジュアルエクササイズに誘導されます。

プライバシーは、Appleのすべての健康機能の設計と開発の基本です。健康データはユーザーの管理下にあり、どの種類のデータを誰と共有するかを細かく設定することができます。

データは、パスコード、Face ID、またはTouch IDでロックされている場合、移動中およびユーザのデバイス上で静止している間、暗号化されます。

ユーザーが大切な人や医師との共有を選択しても、Appleはこの情報にアクセスできません。