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アドビシステムズ、Adobe Digital Publishing Suite導入ユーザーによる雑誌、カタログ、教科書の国内最新事例

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アドビシステムズが、2013年4月24日にコンラッド東京において「Adobe Digital Publishing Forum 2013」を開催し、「Adobe Digital Publishing Suite」を利用しているユーザーを交えた導入事例紹介を行っていました。

日経ナショナル ジオグラフィック社の武内 太一氏によって、トッパンが制作に協力している「ナショナル ジオグラフィック電子版」の紹介が行われました。

ナショナル ジオグラフィックは、カメラの進化ともとに成長してきた雑誌ともいえ、最近では写真だけでなく、動画撮影することが多くなり、そうした動画を含める事は紙面では難しいが、電子書籍では可能になると話していました。


また、メディア再生だではなく、例として、人類が大陸移動する地図を表現する場合、紙面では1つのイラスト図版になってしまうが、電子書籍では、人類が大陸移動する時間の軌跡をインタラクティブに表現することが可能だと話していました。

iPad版だけでなくiPhone版も提供しているが、自分たちが想像していた以上にiPhoneでも読まれていることが分かっていて、それは、アプリから壁紙をダウンロード出来るサイトを用意していて、その壁紙ダウンロードから推測出来ていると話していました。同社では、表示される図版などは、デバイス向けに最適な情報量を考慮して制作し分けているそうで「まったく同じ」ではなく「最適化」が重要だと話してました。


コンデナスト・ジャパン社の安田敦氏は、多くの雑誌でADPSを導入しているが、今回は、VOUGE girlイベントをデジタル出版化した事例を紹介していました。

実際にイベントに参加出来るユーザーは限られているが、新たなメディアによるアプローチと今後の調査を目的として実施したところ、来場者の40倍の方々にリーチすることが出来たと話してました。


キヤノンマーケティングジャパン社の佐野昌宏氏は、iPhone/iPadアプリ「EF LENS HANDBOOK」をADPSで制作したそうで、これは、元々同社が販売するEFレンズを初心者でも分かりやすく選んでもらうことを目的に作られていて、紙のカタログでは、ページ数の関係上、全てのレンズの作例を載せることは難しいという事もあり、全てのレンズの作例を入れたアプリを開発することにしたそうです。

シチュエーション、レンズカテゴリー、写真作例などから目的にあった絞り込みを行うと作例が表示され、その後に実際のレンズが表示されるようになっているそうで、望遠レンズの焦点距離に応じた作例表示も確認することが出来るそうです。


また、レンズ名称の細かい解説も加わっているため、初心者でも用語が分かりやすい仕組みを取り入れているそうです。

アプリ化した事で、修正や最新版への更新が容易に行えるのも良いと考えているそうです。


東京書籍の長谷部直人氏は、iPadで学ぶ 高等学校デジタル教科書をADPSを使って制作していて、元々、教科書をInDesignを利用して編集していたため、そのデータをベースに作り込む事が可能だったこともADPSを選んだ理由の1つだと話してました。

実際の教科書は販売価格が決められていて、だいたい1,000円前後となっているが、その許可書データーに、多くの写真や動画、問題集、ワークブックなどを収録している事から、高い価格設定がしてあるそうです。


理科の実験を例に、非常に長い時間がかかる実験でも、紙ベースだとたった3枚の写真でしか表現出来ないが、それを動画にすることで、実際にかかる時間も含めて学習することが出来るのが電子教科書の特徴だと説明していました。

問題集に関しては、赤いシートを疑似的に載せて部分隠し学習も出来るようになっていて、また、実験とグラフを連動することで、より理解力を高めるコンテンツといった内容も含めているそうです。

展示会場で、価格が高いことを聞くと、講演での説明にもあったように、PDFレプリカではないので紙と同じというわけにはいかないが、教育機関向けの「Volume Purchase Program」で、20以上のアプリケーションの購入に対し、各自のアプリケーションを50パーセント割引で提供することが可能になるため、それも考慮した価格設定となっているそうです。




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