ジャストシステムのMac用日本語入力システム「ATOK 2011 for Mac」をチェック
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ジャストシステムが、販売を開始したMac用日本語入力システム「ATOK 2011 for Mac」をチェックしてみました。
新しいATOK 2011 for Macは、2年の開発期間をかけて「Cocoa化」され、64bitネイティブで動作するようになりました。
また、ATOK 2011 for Windowsで利用可能だった、新しいオンラインサービス「ATOK Sync アドバンス」も利用可能になっています。
ATOK Sync アドバンスを利用するためには、ATOK 2011 for Macのユーザー登録(アップグレードユーザーは自動登録済みの場合あり)を行ったあと、最初に「ATOK Sync アドバンス 無償領域のお申し込み」にアクセスし「Just アカウント」を通して、インターネットディスクに入会します。
次に、ATOK 2011 for Macのアップデートを確認からか、ATOK Syncツール for ATOK 2011 Macをダウンロードしてインストールします。(ログアウト必要)
ATOKメニューにある「ATOK Sync」をクリックし、申し込むボタンからJust アカウントを入力して有効にし、同期を開始します。
他のパソコンで、すでに「ATOK Sync」の初期設定を行っている場合は「2台目以降の設定」をクリックし、Just アカウントのメールアドレスやパスワードを入力すると、別のマシンで同期することができます。
ATOK Sync アドバンスは、従来の「ATOK Sync」と比べ、自分で登録した単語(ユーザー辞書)や、お気に入りの文章データだけでなく、変換辞書の学習情報、確定履歴が保存され、それを別のATOK 2011 for MacやATOK 2011 for Windowsと同期することができ、さらにジャストシステムのiPhoneアプリと登録単語を共有することも出来るようになっています。
また、利用中のATOK環境を丸ごとバックアップできるので、再インストールするときも安心です。
同期時の基本データを、ローカル環境を優先するのか、サーバー上にあるデータを優先するのかも選択出来ます。
ATOK 2011 for Macでは、これまで「連文節変換」「複合変換・固有名詞優先」「複合変換・人名優先」「複合変換・地名優先」などの変換モードを切り替えて使用することが出来ましたが、文字を入力中に、これから入力する文字に対して予めモードを切り替える必要があったり、そもそも機能を知らないというユーザーが多かったため、新たに「スマートモードチェンジ」機能が追加され、入力傾向を先読みして、自動的に変換モードを切り替えてくれるようになりました。
例として、連文節変換が選択されている状態で、人名を連続入力すると、ある人名の下に「複合変換・人名優先モード」に切り替わったことを示すダイアログが表示されます。
パレットを確認すると、それまで連文節変換にチェックが入っていたのが、複合変換・人名優先に変わっていることが確認出来ます。
その後、通常の文章入力を行って変換すると、文章内容の傾向を読み取り、再び連文節変換モードに切り替わってくれます。
これは、方言入力でも有効で、ユーザー側が変換モードを意識せずに文字変換を行う事が出来るようになりました。
和英変換も自動的に行われるようになり、顔文字変換も自動的に候補が表示されるなど、変換の自動化かかなり強化されています。
ATOK 2011 for Macでは、複数の推測変換がある場合、スペースキーを押してから「0」キーを押すと、次々に推測候補が切り替わります。
この時に画面が切り替わるアニメーションは、Cocoa化による恩恵を受けていて、インタラクティブな表示がされるので、一度試してみると良いと思います。
私は、ATOK 2011 for Macの一番の機能だと思っているのが「入力支援機能の強化」で、キーボードの入力ミスを見抜いて、正しく変換したかった変換文字を表示してくれます。
高速タイピングの場合、キーの打ち間違いが起きやすいと思いますが、この強化された入力支援機能によって、タイピングが止まる頻度が下がるじゃないかと思います。
この機能は、一度でも正しく入力して変換確定が行われていると、その入力時のキーから間違いを判断して「ほんとは、この文字を変換したかったのでは?」と推測して表示してくれるようになりました。
「校正支援機能」も強化され、従来の「二重敬語」や「謙譲語と尊敬語の混同」といった敬語指摘に加え、尊敬語と謙譲語の使い分けを誤っている場合にも、注意喚起されるようになりました。
さらに、「コントロール+W」でキーを押すと、例文付きの解説も表示されるため、使い方の間違いも知る事が出来ます。
ATOK 2011 for Macでは、良く読むサイト上の内容を学習して、変換候補として記録する「おまかせキーワードチャージャー」機能が新しく搭載されています。
良く読んでいるサイト上のRSSリンクをコピーして、キーワードチャージ設定に登録します。
RSS、Atom以外に、OPML形式でも登録することが出来ます。
RSSフィードの確認ができたら、追加ボタンをクリックして登録を完了します。
あとは、ATOK 2011 for Macが自動的にサイト情報を取得し、ATOKの推測候補にふさわしいフレーズを抽出して保存してくれます。
この推測候補は3ヶ月間蓄積され、利用されなかった推測候補は削除されるため、古い推測候補が蓄積され続けることは無いそうです。
なお、GoogleニュースのRSSを登録するには「http://news.google.com/news?hl=ja&ned=us&ie=UTF-8&oe=UTF-8&output=rss」を使用して下さい。
ATOK 2011 for Mac [プレミアム]を購入した場合、新しい辞書として、三省堂の「スーパー大辞林3.0」が追加されます。
変換時に、大辞林で辞書引きすることも出来ます。
また、ATOK 2010 for Mac [プレミアム]に引き続き「8カ国語Web翻訳変換 for ATOK」機能も利用出来ます。
従来からの機能として、ATOKダイレクトプラグインをインストールすると、アドレスブックの登録情報、iTunesに保存されている楽曲情報、Mac OS Xに標準搭載されている「大辞泉、プログレッシブ英和・和英中辞典、類語例解辞典」などの辞書も、引き続き変換候補として利用することが出来ます。
細かな機能ではありますが、ATOK 単語登録で、自分の姓名がなかなか変換候補として出て来ないといった場合、単語登録をリクエスト出来る「単語登録情報を送信する」機能が追加されました。
ここでリクエストすれば、次のバージョンで変換候補として登録される場合があるそうです。