ジャストシステムのMac用日本語入力システム「ATOK 2016 for Mac」を試す
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ジャストシステムが、閲覧や作成をしている文書の内容にあわせて提示する変換候補を柔軟に変える機能や、入力中のことばだけでなく、確定後のことばに対しても意味を調べることができる機能を新搭載した日本語入力システム「ATOK 2016 for Mac」を、6月24日から発売すると発表しました。
ATOK 2016 for Macベータ版を使って色々と試してみました。
Safariやメール、Office 2016 for Macなど「いま参照している画面」に表示される語句を、そのときだけ優先して推測候補に追加する「ATOKインサイト」機能が搭載されています。
対応アプリで前面に表示されているテキスト情報をユーザー辞書として一時的に保存することで、変換キー入力の1文字目で的確な変換候補を表示することが出来ます。
Google ChromeでもATOKインサイト機能は有効でしたが、Firefoxの場合だと機能しないようです。
サードパーティ製品としては、Office 2016 for Mac、Office for Mac 2011が対応しています。
アプリになにも表示されていないと、変換候補は通常のままとなります。
プレビューで表示したPDFファイル内のテキスト情報も、ATOKインサイトの一時ユーザー辞書として利用出来ます。
社内広報などを参照しながら業務レポートを入力する場合など、いま入力したい業務の変換候補が的確になると作業効率はかなりアップすると思います。
ATOKインサイトをオン/オフするには、ATOK 環境設定>入力・変換>変換補助にある「一時文章学習候補を表示する」のチェックボックスで切り替えます。
デフォルトではオンになっています。
インターネット上でわからない単語に出会ったとき、入力せずにいろいろなアプリから辞典を呼び出すことができる「ATOKイミクル」も搭載されています。
文字をアバウトに選択して、controlキーを2回押すと、その選択単文内から参照キーワードを自動で絞り込んで、連携電子辞典から参照表示してくれます。
辞書をタブで切り替えて、別の辞典で検索した別結果を1画面で参照することも出来ます。
ATOKイミクルウィンドウの右上にあるボタンを押すと、よくATOKイミクル参照するキーワードをブックマーク登録したり出来ます。
打鍵ミスを自動補正してくれる「ATOKタイプコレクト」の性能が向上し、右手のみズレた場合、左手のみズレた場合、両手がズレて、スペースキーを押して、変換したときなどの場合でも文字入力補正が有効になります。
文節区切りの変換精度を向上させ、誤変換が削減されます。
新しい言葉に加え、市や区、町に続く地名、川と橋の名前といった身近なことばも大幅に拡充されています。
変換候補を確定した後に間違ったことに気づき、deleteキーで取り消しすると、確定した変換候補を自動削除してくれる「学習の取り消し」機能が追加されています。
入力を間違ったまま、いきおいで確定してしまったり、類推候補を選ばずに、「メール亜どれ氏」のまま確定してしまったなど、それらを消したことを覚えてくれるようになりました。
学習の取り消し機能は、ATOK2016以降で入力変換した場合有効で、ATOK2015などから引き継いだ学習辞書などでは、誤った確定候補が残ったままになるため、変換候補が表示された状態で、control + Dキーを押して個別削除するなどしてメンテナンスします。
ATOKパレットまたはATOKメニューにある「お気に入り文書」は、ATOKパレットの全表示時に直ぐに呼び出すことが出来るようになっています。
メールの挨拶文や署名、挨拶文例などの定型文を直ぐに使用することが出来ます。
ATOK 2016 for Mac [プレミアム] には、日本最高峰の国語辞典「日本国語大辞典 第二版」(全13巻+別巻)の成果をぎゅっと凝縮した「精選版日本国語大辞典」(全3巻)と、8年ぶりの大改訂された「ジーニアス英和辞典第5版」が「ATOK連携電子辞典シリーズ」に加わっています。
Microsoft Office 2016のWordとExcelで、文書から単語を抽出してATOKの辞書に登録し、変換に使用することが可能になる「Mac Office 2016連携ツール」も継続提供されています。
ATOK 2015 for Macに装備されていたマウス操作による「ATOK 手書き文字入力」機能は無くなりました。
また、Windows版にある、見えない疲れをATOKが検知する「リフレッシュナビ」の搭載は見送られています。